≪人ほっとコーナー≫坂本浩哉さん(57) 専務理事を経験した初の北海道高野連会長
過去に数多くの改革着手 10支部再編も検討
実務のトップである専務理事を経験した初めての会長として28日、9年ぶりに北海道高野連の要職に就いた。「光栄なことと同時に、歴史の重みを感じながら、身を引きしめている。野球人口が減少し、連合チームが増えてきている状態。少しでも解消していきたい」と、底辺拡大へ未就学児へのアプローチにも力を入れていく。
春は3年ぶりに有観客で開催される。コロナ禍で無観客での開催が2年間続き、財源は火の車。札幌、旭川支部と道大会は入場料を一部値上げ。「感染対策にはお金がかかる。ご理解を頂きたい」。専務理事時代の2012年に、早実、慶応の2高校を招く招待試合を実現させた実績がある。そうした事業を再び行うためにも、連盟の“体力回復”に力を注ぐ。
副理事長だった05年には、現在では当たり前となった理学療法士によるサポート体制を支部大会まで拡充させた。理事長時代の07年には「駒苫さんの活躍のおかげで」と、大幅増になった入場料収入を原資に、ホームページ(HP)を開設。若い頃に公式記録員を経験した視点から、過去の大会記録などをHPに掲載。それまでの電話速報を、HP上で展開し、大好評を得た。
数多くの改革に着手した功績も認められ、18年に日本高野連から功労者表彰を受けた。しかし、まだまだ構想は尽きない。現在ある道内10支部の再編だ。個人的な見解としつつ、「考えなければいけない時代かな。支部大会のあり方とか、一つのアイデア。これから専務理事と話をしながら、大会のあり方、運営の仕方を検討していく必要性がある」。道内高校球界の将来を見据え、かじを切っていく。
■プロフィール
坂本 浩哉 (さかもと・ひろや)1964年(昭和39年)10月12日、札幌市生まれ。倶知安小4年で野球を始める。札北陵高では遊撃手として活躍。日体大を卒業後、88年に八雲高に赴任。同高と札西高で監督を務め、2004年に北海道高野連副理事長に就任。06年大麻高に赴任し、同理事長に就任。札篠路高では一般財団化にも携わり、11年から13年まで同専務理事を務めた。その後は、北海道高野連の職を離れ、恵庭南高、札東陵高で教頭。18年から置戸高で校長を務め、今年4月、札稲雲高の校長に赴任した。家族は妻と3人の息子。