ファイターズ
《岩本勉のガン流F論》上沢クオリティー欠く投球内容 5月は全く違う姿を
■日本ハム3-7ロッテ(30日、ZOZOマリンスタジアム)
上沢だからこそ言わせてもらいたい。クオリティーを欠いた投球内容だった。一回、内野安打2本が重なって先制点を献上した。並の投手ならば「よく1点に抑えた」となるべきところだが、そうは言いたくない。どんな状況でも先制点を食い止めてこそエースだ。
そして五回。大失投が逆転を招いた。レアードが放った併殺打の間に同点となった直後。山口に勝ち越し2ランを浴びた。2ストライクからの4球目はボールにこそなったが、外角低めへ素晴らしい一球だった。もう一つボールを挟んだ後の6球目。勝負にいった球は高めに浮いた。この〝ミス〟を捉えられた。
開幕から先発ローテーションに入り、これで6戦未勝利。焦りも投げ急ぎもある。仕方ない。ただ、もう月は変わる。痛い、かゆいはないだろう。5月は月間MVPを狙うぐらいの気持ちで臨んでもらいたい。
首脳陣からの厚い信頼も変わらない。1点リードの五回無死満塁でベンチは中間守備を指示した。同点OK。その後の投球への期待、信頼を物語っている。
ただ、結果は受け止めなければいけない。次に生かさない手もない。5月、これまでと全く違った上沢がマウンドに立っている。そう信じている。(本紙評論家)