近藤の長期離脱で新庄F痛~い黒星 打線の核欠き今季ワースト借金11
■日本ハム1-5楽天(4日、札幌ドーム)
痛い黒星! 日本ハムは4日、札幌ドームで楽天と対戦し、1―5で敗れた。試合前練習で、スタメン予定だった近藤健介外野手(28)が右脇腹を痛めて急きょ離脱。組み替えを余儀なくされた打線は、相手先発の涌井秀章投手(35)に5安打1得点と抑え込まれた。七回にレナート・ヌニエス内野手(28)に待望の来日1号が飛び出したが、追加点を奪えなかった。今季初先発した金子千尋投手(38)は5回4失点で自身2年ぶりの勝利を飾ることができなかった。
試合前打撃練習で負傷 右脇腹肉離れで復帰まで8週間
頼りになる大黒柱の長期離脱が決まった。3番でスタメン出場する予定だった近藤が試合前の打撃練習中に右脇腹を痛め、札幌市内の病院で精密検査を受けた。診断は右内腹斜筋肉離れ(2度)で、試合復帰まで約8週間の見通し。ゴールデンウイークの真っただ中、チームに衝撃が走った。
痛すぎるアクシデントだった。打撃練習に臨んでいた近藤が苦悶(くもん)の表情を浮かべ、トレーナーに付き添われてベンチ裏に下がった。報告を受けた新庄監督は「やっかいなんですよ。インコースのボールをさばこうとして、右のここ(脇腹)を(痛めた)。怖い」と明かし、診断が出る前に「きょうは使わない」と決断した。
心配した通り、事態は好転しなかった。病院で肉離れが判明。治療に加えて、コンディションや感覚を取り戻す作業も必要で、指揮官は「痛みが取れてからも、足の動きとか筋肉を戻しつつ、スイングの軌道を調整し、ヘッドスピードを上げていかないといけない」と復帰までの道のりに触れた。
急きょ近藤を欠いた打線は機能しなかった。代役3番の今川は、2打席連続三振で途中交代。二、四、六回と先頭打者が安打で出塁も、後続が凡退した。反撃はヌニエスが放ったソロ本塁打のみ。楽天の涌井に2年ぶりの完投勝利を献上した。
この日敗れ、借金「11」、首位とのゲーム差「12」はいずれも今季ワーストとなった。最高出塁率のタイトルを2度獲得するなど、経験、実績ともに群を抜いていたリーダーの不在が、重くのしかかる。
逆風逆手に「試合に出られる子はチャンスをものにして」
ビッグボスは暗くなりそうなムードを振り払うように「でもね、これでまた試合に出られる子はチャンスをものにしてもらって」と若手の台頭を強く願った。逆風にさらされた時、どういうパフォーマンスを見せられるのか。正念場でこそ、真価が問われる。