ファイターズ
《鶴岡慎也のツルのひと声》多彩な戦術に応える準備が必要
■日本ハム10ー2ソフトバンク(15日、札幌ドーム)
ベンチワークがすべてハマった。顕著だったシーンは二回。0―2から松本剛の適時打で1点を返し、なおも2死一、三塁の場面。重盗を成功させ、試合を振り出しに戻した。警戒されていた中で仕掛け、きっちり決めた。
4―2の四回には無死一、三塁で今川がセーフティースクイズ。ソフトバンクを突き放した。以前、バントを失敗していた今川。緊張感があったはず。そこをサインが出てから一発で決めた。ぜひ、自信にしてほしい。
打者は、打つだけが仕事ではない。あらゆるサインや作戦に対応していかなければならない。ベンチの指示を確実に遂行できる準備と技術が求められる。練習時から自分にプレッシャーをかけ、試合と同じ心理状態で頭と身体、技術の準備を進めていく必要がある。
今や外野手のレギュラー争いは特に激しい。「BIGBOSSなら、どういうサインが出るだろうか」を常に意識しながらプレーできる選手こそが、使いやすいプレーヤーとなり得る。
投手を中心とした守備で競り勝つ野球はファイターズの基本。カード初戦と2戦目の0封勝利が同一カード3連勝につながったのも事実だ。(本紙評論家)