清宮が!野村が!万波が!次世代型クリーンアップが7打点大暴れ
■日本ハム11-4オリックス(18日、ほっともっと)
鼻骨骨折の野村が志願の出場「すごい熱いヤツ」刺激の万波も2発
発展途上の大器が並ぶ次世代型クリーンアップがド派手に機能した。3番の清宮幸太郎内野手(22)が勝ち越しの適時打、4番の野村佑希内野手(21)がダメ押しの適時打、5番の万波中正外野手(22)が本塁打2本を含む3安打5打点。将来のファイターズを背負う金の卵たちが揃って暴れ、一つの殻を破った。
ビッグボスがこだわり、当面は固定する意向を示している肝いりの中軸が躍動した。
17日の試合で4タコ3三振と、ブレーキになっていた万波が主役の座をかっさらった。四回、打った瞬間に確信した特大の先制2ランを放つと、4点リードの七回1死一、二塁ではバックスクリーンへ豪快3ラン。自身初の1試合2発に「きのう(17日)は悔しかった。チームの得点に貢献できたのが何よりうれしい」と喜びを爆発させた。
その万波が「すごい熱いヤツだと再確認しました」と刺激を受けたのが、同期の野村だった。17日の試合で顔面に死球を受け、鼻骨骨折の診断を受けたが、自らトレーナーに「行けます」と志願した。新庄監督も普段と同じように三塁の守備に就かせ、打順も動かさなかった。
切磋琢磨できるライバル「誰かが打てなくても誰かがカバー」
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骨折の影響は感じさせなかった。四回に中前打でチャンスメーク。3点リードの七回には1死一、二塁で試合の行方を決定付ける中前適時打を放った。少なからず、死球の影響はあった。「やっぱり踏み込みにくいのはありましたけど、まあ相手もプロなので何回も抜けることはないと信用して。自分の中で割り切ってやっていました」。強気で残像を振り払い、恐怖心に打ち勝った。
2人の1学年先輩に当たる清宮は、3点リードを追い付かれ、不穏な空気が漂いかけたところで、流れを引き戻した。六回無死二塁で追い込まれてから、しぶとく中前に運び、勝ち越し。「同点にされた後で淺間さんがいいバッティングといい走塁でつくってくれたチャンスだったので、返すだけという気持ちでした」と振り返った。
高い潜在能力を秘めた3人は、ライバルであり、心強い仲間だ。野村が清宮、万波と共有する願いを明かした。「全員で打点を挙げて勝てるのが一番いいと思いますし、クリーンアップが打てれば、こうやって点もたくさん入る。もし、誰かが打てなくても誰かがカバーできれば、好投手が相手でもいいゲームが多くなってくると思う。3人で切磋琢磨しながら、同時にチームに対しての貢献度も上げていけたら」。
粗削りな側面も魅力の一つ。伸びしろ十分で、底は見えない分、期待は膨らむ。広い視野を持つビッグボスの下、1軍でたくさんの経験値を取り込み、加速度的に本格覚醒へ向かっている。