旭明成3年ぶり道大会王手 千葉監督の長男・隆広が二刀流でけん引
■秋季全道高校野球支部大会(17日、旭川スタルヒンほか)
4支部で6試合が行われた。旭川支部では、旭明成が11―0の五回コールドで旭永嶺に勝利。千葉隆広投手(1年)が“二刀流”の活躍で代表決定戦進出に貢献した。旭東は10―0の五回コールドで旭北を退け、秋は6年ぶりの道大会出場に王手をかけた。
旭明成・千葉の独壇場だ。投げては3回5奪三振、1安打無失点の投球。また3番打者として3安打2打点をマークし、投打で存在感を示した。
今夏の旭川支部予選2回戦で1年生ながら先発を任され、昨秋全道準優勝の旭実相手に6回2/3を2失点と好投した左腕。秋の背番号は「9」だが、父でもある千葉広規監督(44)は「試合がつくれる」と2戦連続で先発マウンドに送り出した。
一回に四死球で得点圏に走者を背負ったが、千葉監督から助言を受け、バランスが崩れていた投球フォームをすぐに修正。立ち直り、危なげなく3回を投げきった。
夏から上位打線を担っていた打撃では、二回に中前適時打。四回には右中間を破る三塁打を放ち9点目のホームを踏むと、五回には低めの変化球を左前に運び、この日2本目の適時打。バットでも非凡な才能を見せつけた。
校内で新型コロナウイルスのクラスターが発生し、全体練習を再開できたのは初戦(12日)の前日だった。大会出場も危ぶまれる中、約2週間の自粛期間中は父と投球練習を行うなどして練習を継続。“親子鷹”で苦難を乗り越え、今大会は投手として2試合8イニングを0封、打者でも4打数4安打3打点の打率10割の成績を残している。
19日の代表決定戦でも“二刀流”の活躍に期待がかかる。「いつも通り試合をすれば勝てる。そういう意識で戦いたい」。3年ぶりの道大会出場に向け、大黒柱の1年生がフル回転する。
(島山知房)