〝粗品の呪い〟完全払拭!伊藤大海がリーグトップタイ5勝目「何とかはねのけてやりました」
■日本ハム5-3西武(20日、札幌ドーム)
粘投7回2失点 相手エース・高橋光成との投げ合い制した
本拠地・札幌ドームのお立ち台で、トレードマークのえくぼがくっきり浮かんだ。先発の伊藤大海投手(24)が、7安打を浴びながら7回2失点と粘投。相手エース・高橋との投げ合いを制し、リーグトップタイとなる5勝目を挙げた。
〝粗品の呪い〟を完全払拭した。完封勝利を挙げた13日の前回登板前に「伊藤大海」とツイートしたお笑いコンビ・霜降り明星の粗品が、この日の昼に「今日応援してます」というメッセージとともに本名の旧字体で「伊藤大海」と書いた画像を投稿。YouTubeで本命に予想した競走馬がことごとく着外になる粗品の不気味なツイートに、伊藤は「いいね」を押していた。
一回、先頭・山野辺を打ち取った当たりが二塁打となる不運などもあり、2点を献上した。「いきなり呪いが来たと思いました」と嫌な予感がしたというが、二回以降は走者を出しながら粘りの投球を披露。「何とかはねのけてやりました。良い呪いをかけてもらっているんじゃないですか」とちゃめっ気たっぷりに笑った。
球団OB・ダルから助言も「良い意味で変態チックな答えが返ってくる」
プロ2年目の今季は最多勝のタイトル獲得を目標に掲げる。順調に勝ち星を伸ばしている伊藤にとって、球団OBで米大リーグで活躍するダルビッシュ有(パドレス)の存在が大きい。
苫駒大時代に自身のツイッターをフォローしてもらい、DMを送ったことからやりとりがスタート。くしくも、憧れの人が絶対的エースとして君臨した地元球団に入団した。プロ入り後も、連絡を取り合い、時にはアドバイスをもらうこともある。
「どうしたらいいですか?とかではなくて、僕はこう思うんですけど、どう思いますか?みたいなことを聞きます。すごく良い意味で変態チックな答えが返ってくる」。奥が深く、ピッチングやコンディショニングの豊富な知識に触れ「感性が違う。言われて異次元な感じです。でも、理解ができるんです」とうれしそうに明かす。
次回登板は24日から始まる交流戦になる見通し。交流戦との相性は抜群だ。ルーキーイヤーの昨季は、新人では史上初の防御率と勝利数で投手2冠に輝き「日本生命賞」を受賞した。
バッティングも得意な右腕は、この日のお立ち台でインタビュアーからプロ初安打を熱望され「期待してください!」と高らかに宣言した。2年目のジンクスとは無縁。日本ハムのエースを目指す伊藤大海から、ますます目が離せない。