手負いの札幌総力戦!駒井、深井の今季1号で今季初の逆転勝利
■札幌2-1磐田(22日、静岡・ヤマハスタジアム)
負傷者続出の中、総力戦で逆転勝利だ! 北海道コンサドーレ札幌はアウェーで磐田と対戦し、2―1で勝利した。前半8分にCKから先制点を献上するも、MF深井一希(27)とMF駒井善成(29)の今季初得点で逆転勝ち。通算4勝8分2敗で勝ち点20とし、8位に浮上。ACL出場圏内の3位・横浜Mと勝ち点5差、4位・広島とは1差と上位に肉薄した。
鹿島戦から先発5人入れ替え 駒井起点で連係活性化
手負いの札幌が戦力の底上げを証明した。負傷者続出で、前節・鹿島戦から先発を5人入れ替えて臨んだ一戦。今季初の逆転勝利で、敵地から勝ち点3を持ち帰った。試合終了のホイッスルを聞き、ほえたペトロビッチ監督は「勝利に値するゲームができた」とうなずいた。
セットプレーで立ち上がりに1点を失ったが、前半途中にボランチの駒井と1トップに据えた荒野のポジションを入れ替え、立て直した。「荒野中心のビルドアップと、駒井が前線で起点となることで、コンビネーションが活性化した」と指揮官。連係がスムーズになり、深井の同点弾が生まれた。
後半10分には駒井が、MF青木のクロスに頭で合わせてネットを揺らした。起点となったのは負傷中のDF福森に代わって、リーグ戦に初先発したDF中村。ハーフウエーラインから一気に持ち上がり、攻撃に厚みをもたらした。アピールに成功し「自分の良さは出せた」と胸を張った。
岡村が、大谷が、中村が―出番に飢えた選手が続々アピール
出番を渇望していた選手が躍動。チームとしての完成度を見せつけた。DF岡村は対人守備で相手を上回り、守備に安定をもたらした。今季2度目の先発だったGK大谷も、後半41分に左肩を負傷して交代するまで、気迫十分にゴールを守った。殊勲の駒井は「新たな選手が堂々と自分の良さを出してくれている。チームとして助かるし、それが強いチームになれる条件」と総力戦での勝利を喜んだ。
順位を8位まで押し上げた。4位広島との勝ち点差はわずか「1」。混戦模様の上位争いに食らいついている。次節は中2日でホーム・柏戦。ここまで全試合フル出場を続けていたDF田中駿が、右太もも裏を痛めて交代するなど、試練は続くが「しっかり良いケアをしてホームでも勝利を届けたい」と駒井。価値ある1勝を、さらなる推進力にする。
■選手ひと言
◆後半41分に左肩を負傷し交代したGK大谷 「交代枠をGKで使ってしまうのは申し訳なかった。みんなハードワークしてすごく良い試合をしてくれた。勝てて良かった」
◆復帰戦でフル出場したMF荒野 「みんな走っていたし、負傷交代があった中、サブも含めチームみんなで勝ち取れた勝利だった」