高校野球
北照4強一番乗り! 5番・西浦躍動で前回王者の札日大高を撃破
2年連続出場の北照が11―1で札日大高を撃破し、4年ぶりに準決勝に駒を進めた。四回に5番・西浦真平一塁手(3年)が特大の公式戦初アーチを放つなど、19安打の猛攻で前回王者を退けた。
▽春季全道高校野球準々決勝(25日、札幌円山)北照11-1札日大高
猛攻19安打で11得点
4強入りの祝砲だ。北照のフィジカルモンスター・西浦が四回、右翼芝生席へ滞空時間の長い大きな放物線を描いた。一回にも先制の中犠飛を放つなど、2安打2打点。「真っすぐを振り抜くと決めていた。行ったな~」と、打った感慨も一瞬。必死の形相で同校お決まりの全力疾走でダイヤモンドを一周した。
長打力意識した筋トレ実った
昨秋は背番号3。全道初戦ではチーム全体で13安打も全て単打。わずか1得点で立命館慶祥に延長戦の末に敗退した。西浦は「長打力を意識して」と筋トレに励んだ。春までに身長が5センチ伸びて185センチ。背筋力は205キロ。胸囲とヒップは100センチを超え、驚異の弾道を生み出す土台ができあがった。
今年4月上旬に腰を痛め、支部予選は登録外。復帰するまで1週間程度「必死に努力した」と、患部に影響が出ない箇所を強化。さらに、復帰後は他の部員よりも1時間早起き。寮からグラウンドまで約30分走って通い、そこから約1時間黙々とバットを振り続けた。
その姿を見守った上林弘樹監督(42)は道大会で13番を与え、1回戦から「5番一塁」で先発起用。この日の一発に「うれしかった」と目を細めた。西浦は28日の準決勝へ「打撃で活躍できるように頑張っていきたい」。2戦連続2桁安打の強力打線をけん引し、優勝した2014年以来の決勝進出を果たしてみせる。