高校野球
クラークの最速148キロ右腕・辻田がサヨナラ許すも「夏につながる」
▽春季全道高校野球準々決勝(26日、札幌円山)クラーク4-5札第一
選抜甲子園で好投したクラークの最速148キロ右腕・辻田旭輝投手(3年)が、九回に一塁で今季公式戦初出場。2死2塁のサヨナラのピンチでは甲子園以来の実戦マウンドを踏んだ。4月に左膝関節の疲労骨折。回復状態は6、7割程度で最後はサヨナラを許したが、「夏にはつながると思います。きょうの投球を絶対にしないように夏までにしっかり調整して100%の力を出したい」と、再起を誓った。
ブルペン入りは3日前。シートノックに入ったのは、この日が初。1回⅔を投げ、打者9人に19球。被安打3、与四球2、1奪三振。久しぶりのマウンドに「ちょっとかみ合っていない。いつもの左足の踏み込みの感覚が違って、打たれたときも、ちょっとふらついて左側に倒れて打球が抜けてしまった。そういうところでは感覚がおかしかった。でも痛みなんかは関係ない。秋は中指とか痛めても関係なかった。スローイングも体が上がって上に抜けてしまっていたので、練習不足と自分のせい」と、唇をかんだ。
最大の目標は春夏連続の聖地、そして甲子園1勝だ。今年3月、まだ寒さの残るセンバツで143キロをマーク。九州国際大付を相手に8回⅓、11奪三振の好投で一躍全国区に。「甲子園では左も右も内角を攻めながら投球できたのは自信になっていた。もっと磨いて、いつもできるようにしていきたい」。自らの体と向き合いながらこの夏、見事な復活劇を遂げてみせる。