ファイターズ
大海 思い出の神宮で6勝目逃す 魔の四回に3失点
■日本ハム9-6ヤクルト(26日、神宮)
連続四球で乱れる
先発の伊藤大海投手(24)が6回105球を投げて7安打4失点。魔の四回に泣き、リーグ単独トップとなる6勝目を逃した。
テンポの良い投球を見せていた伊藤が1点リードの四回に突如、乱れた。先頭の村上、続く中村に連続四球を与え、そこから太田のセーフティースクイズ、長岡の適時内野安打などで一挙3点を奪われた。
「四球で出した走者をすべてホームにかえしてしまう結果になり、悔しい気持ちです。初回に先制点を取ってもらっていただけに、四球が全てだと思います」と反省。一回に2点を先取してもらったが、リードを守れず「チームに勢いをつける投球ができず、申し訳ない気持ちです」と肩を落とした。
苫駒大時代に酸いも甘いも経験したマウンド
プロ入り後、初となる神宮球場での登板。学生野球の聖地とされる同球場は、全国に伊藤大海の名を知らしめるきっかけになった場所だ。駒大を中退し、苫駒大に編入。1年間、公式戦に出場できない期間を経て、2年時に神宮球場で行われた大学選手権に出場した。
1回戦の日本文理大戦で2失点完投勝利をマークし、苫駒大の全国初勝利に貢献した。「24時間たたないで(先発)マウンドに立った」という翌日の慶大戦は五回途中7失点でKO。降板後、ベンチで帽子をたたきつけ、悔しさをあらわにした。
学生時代に酸いも甘いも経験したマウンド。登板前には「神宮で投げてから(大学)ジャパンに選ばれたりした。大学を1回辞めて、戻ってきて、カムバックじゃないですけど、そういう思い出はあります」と語っていた。白星はつかめなかったが、この日味わった悔しさも成長の糧になるはずだ。