■日本ハム７－２巨人（２９日、札幌ドーム）

　北のエンターテイナーが、大仕事を果たした。「９番・二塁」でスタメンに名を連ねた杉谷拳士内野手（３１）がここぞの場面で適時打を放つなど、チームを２カードぶりの勝ち越しに導いた。

試合前にBIGBOSSが配信

　試合前から注目が集まっていた。新庄監督が試合前練習中、自身のインスタグラムでライブ配信。スタメンを決めていく際、二塁に「誰がいい？」とファンの声を募った。すると、杉谷を推す意見が多く「じゃあ行こう！」と決断した。

　ファンの期待も一身に背負った元気印は、しっかりとプレーで応えた。１点リードの四回無死満塁で打席に入ると、鋭い打球を右前にはじき返した。力強いガッツポーズを見せると、球場の盛り上がりも最高潮に。この回４得点の猛攻へとつながっていった。

　「本当にファンの方たちが期待して選んでくれていましたし、何とか貢献できるように打席に立っていた。必死に食らいついていきました」

　今季は調整がうまくいかずに出遅れた。焦りなども生まれたが、今月１３日に今季１軍初昇格すると、「とにかく元気に明るくやることが一番、最初の仕事」と、ムードメーカーとして前向きさだけは失わなかった。

しゃけまるの声代弁「ケンシ、きょうは頑張ったねー！」

　ヒーローインタビューには、新キャラクター・しゃけまるの巨大ぬいぐるみを持って登場。しゃけまるの声を〝代弁〟した杉谷は「ケンシ、きょうは頑張ったねー！」と見事に一人二役を演じきった。最後は「ファイターズはこれから強くなっていくチーム」と力強く宣言。チームを明るく照らす背番号２の存在が、若武者軍団の成長を後押しする。