高校野球
2022/05/29 23:40

札第一が延長十三回タイブレーク制す 30日に北照と決勝

タイブレークの延長十三回、サヨナラ2点二塁打を放った札第一・村上(撮影・小田岳史)

▽春季全道高校野球準決勝(29日、札幌円山)札第一8-7苫中央

 雨天順延されていた準決勝1試合が行われ、札第一が延長十三回タイブレークの末、8―7で苫中央に逆転サヨナラ勝ちした。序盤は点の取り合いも八回以降は両チーム無得点。延長十三回、無死満塁で9番・村上広二塁手(3年)が、相手の最速151キロ右腕から右中間深くへ運ぶ決勝二塁打。優勝した2018年以来の決勝に進出し、3度目の優勝を懸けて30日、北照と対戦する。

村上が速球対策でサヨナラ逆転二塁打

 札第一のラストバッター・村上が、2時間半を超える熱戦に終止符を打った。1点ビハインドの無死満塁。1―0からの外角直球を振り抜くと、打球は右翼手の頭を越える二塁打。「最初はライトフライかと。風に恵まれました」。サヨナラの二走が生還するのを二塁塁上で確認すると、ガッツポーズしながら歓喜に沸く仲間の元へと加わった。

 速球対策が実った。この試合、村上はバットのグリップを指2本分短く持ち、さらにバットの先端を寝かせるミート打法で速球に対応。それでも前の打席まで2三振を含む4打数無安打。「前の打席で追い込まれてからスライダーを空振りしていたので、追い込まれる前に直球を振っていこう」と、最後の最後に結果を残した。

 昨夏は背番号15。下級生ながら南北海道大会で「2番二塁」で2試合に先発出場。秋から背番号4を勝ち取った。今春、打順は下位が主だが「打ちたい気持ちはありますけど、コツコツやったり進塁打とか、全ては相手チームに勝つため」と言い切る。与えられた役割を全うし、チームを4年ぶりの頂点に導く。

関連記事一覧を見る

あわせて読みたい