ファイターズ
〝無援地獄〟の加藤「中継ぎ陣と野手を信じて…」6回無失点好投も報われず
■日本ハム0-1広島(31日、マツダ)
「ゼロに抑えられて良かった」省エネ65球で代打交代
またしても、快投は報われなかった。広島とのカード初戦で先発を任された加藤貴之投手(29)は、6回を4安打無失点に抑えるも、打線の援護に恵まれず。7回無失点だった前回24日のヤクルト戦(神宮)に続き、白星をつかめなかった。
七回に好機で打順が回って代打を送られ、わずか65球で降板。試合中に「相手より先に失点を許さないという気持ちでマウンドに上がりました。中継ぎ陣と野手を信じて応援します」とコメントしたが、願いは届かず、チームは0-1で敗れた。
〝無援地獄〟に迷い込んでいる。5月は5試合に登板し、自責点は「7」。防御率1.99とハイレベルな数字を残しているが、0勝3敗だ。今季通算でも11試合中10試合を3失点以下でまとめ、防御率2.10ながら、2勝4敗。好投に野手が応えられない状況が続いている。
春季キャンプから、ビッグボスが投手陣に「リズムよく投げること」を要求しているように、四球や投球間隔の長さが、味方の攻撃に悪影響を与えると言われている。しかし、加藤の場合は全く当てはまらない。投球間隔は球界でもトップクラスに短く、テンポの良さは折り紙つき。今季出した四球は4個のみで、ストライク先行の投球は文句のつけどころがない。
試練の時間が続くが、左腕はこの日の投球を「早い回で降板する形になりましたが、ゼロに抑えられて良かったです」とポジティブに捉えた。シーズンはまだ前半。我慢強く投げ続けていれば、いつか報われる時が来るはずだ。