札大ジャイアントキリングならず…J1川崎に0-5大敗
▽天皇杯全日本 サッカー選手権2回戦 札大0-5川崎(1日、神奈川・等々力陸上競技場)
2年ぶり25度目出場の札大が2回戦に臨み、J1川崎に0―5で完封負けした。5月21日の1回戦で17年ぶりの全国1勝を挙げていたが、前線からのプレスがうまくはまらず、前半だけで4失点。後半は善戦するも得点までには至らなかった。J1トップクラスの強豪相手に金星を挙げることはできなかったが、この敗戦を残りのシーズンに生かす。
ジャイアントキリングならず―。札大が44年ぶりの大会2勝を狙ったが、J1リーグ3位の川崎の前に完敗。金星獲得の壁は厚くて、高かった。MF山内陸主将(4年)は「前からプレスをかけていこうとしたけど、立て続けに失点してしまった」と悔やんだ。
前半4失点も、気持ち入れ替え後半は1失点
前半は守備が機能せずに4失点も、後半は一変した。河端和哉監督(40)はハーフタイムに、「フロンターレと真剣勝負ができる! 本当にこれでいいのか?」とゲキ。これに選手たちが応えた。後半3分、山内主将がドリブルでゴール前へ持ち込むと、MF河合駿樹(2年)とヒールパスなどでつなぎ、後ろから走り込んだFW向井ひな太(3年)がシュート。惜しくも得点にならなかったが、後半は何度も相手ゴール前へボールを運ぶシーンが増えた。最後までゴールこそ奪えなかったが、戦う姿勢は持ち続けた。
試合前にアクシデントも一丸となって戦った。ウオーミングアップでGK國田柊平(3年)が右膝を痛め、急きょ公式戦初出場の田中優太朗(3年)がゴールマウスを守った。「いつアクシデントが起きてもいいように準備はしていた」。強力攻撃陣の前に5失点は「実力不足。もっとリーダーシップを持ってやっていきたい」と前を向いた。
総理大臣杯、インカレ予選へ経験生かす
この敗戦を必ず次に生かす。今季はこのあと総理大臣杯と、インカレの道予選が待ち構える。2トップの一角を担うFW小笠原大将(3年)は「後半はいい感じだった。課題を北海道に持ち帰って修正していきたい」。貴重な経験を糧に再びひのき舞台に帰ってくる。