後輩トリオには負けん!今川3安打猛打賞&奇策重盗成功
■日本ハム3-6広島(2日、マツダ)
若いクリーンアップの活躍「すごく悔しいなっていう気持ちあった」
清宮、野村、万波には負けない! 「2番・左翼」で3試合ぶりにスタメン出場した今川優馬外野手(25)が3安打猛打賞の活躍で存在感を示した。中軸で起用されることが多い後輩3人に闘争心を燃やし、「今、若いクリーンアップがみんな活躍していて、すごく悔しいなっていう気持ちがあった。少ないチャンスの中で、いつ出ても結果を残せるように準備してきて、きょうは結果につながった。継続していきたい」と力を込めた。
一回に広島先発の九里から左翼線へ二塁打を放つと、三回には2死から左前打をマーク。七回の第4打席は3番手・ケムナから、再び左前に運んだ。打率は.248まで上昇。「バッティングの状態も体の調子もずっと良いので、とにかく変えることなく、自分を信じてやり続けています」と自信を口にした。
ビッグボスの奇策にも、完璧に応えた。三回2死一、三塁の場面。三走の今川は、重盗のサインを予測していた。打者・野村の初球で一走の清宮が走り、あえて一、二塁間でストップ。相手捕手の中村奨が二塁へ送球する絶妙なタイミングで、本塁へ突入し、先制点を奪った。
「普通の監督だったら、あの場面はないと思いますけど、もう驚かなくなった。とにかくびびらないで、キャッチャーが投げる瞬間に思い切って行きました。練習の成果だと思います」
2番にやりがい「ガンガン打って、お手本になれるようなバッターに」
クリーンアップを任されている清宮、野村、万波をライバル視しつつ、その前を打つ2番の役割にはやりがいを感じている。「僕自身、2番を打ちたいなと思って、やってきている。僕がクリーンアップの前で思い切ってガンガン打って、良い結果が出れば、後ろの後輩たちも積極的に振りやすいと思うので、良いお手本になれるようなバッターになりたいです」と意気込んだ。
外野手争いは、熾烈(しれつ)だ。今季は松本剛が49試合、浅間が47試合、万波が46試合に出場し、今川はそれに続く35試合にとどまっている。近藤、五十幡はけがで離脱中だが、復帰すれば強力なライバルになる。「今年、来年とレギュラーを勝ち取れるように、負けられないです」と鼻息を荒くした。
この日、自身の活躍とは対照的に、チームは痛い逆転負けを喫した。「僕が出ている試合はあまり勝てていないので、やっぱり自分が打って勝ちたいです」。幼い頃から憧れていたビッグボスの下、チームを勝利に導く打者へと成長を遂げてみせる。