ファイターズ
《荒木大輔のズバリ解投》先発の感覚戻ってきた杉浦 先にマウンドを降りないたくましさを
■日本ハム0-3阪神(4日、甲子園)
状態の上がってきた清宮は見逃し三振を減らせ
敗れはしたが、先発した杉浦は次回に期待が持てる投球をしてくれた。三回までは1人も走者を出さなかった。力まず、リラックスして腕を振れていたように見えた。
1球1球が勝負のリリーフと先発は違う。八分の力で投球しながらも、キレで勝負する場面と、出力を上げて向かっていく要所をうまく投げ分けられていた。前々回よりも前回、そして今回。登板ごとに先発の感覚を取り戻せているはずだ。
とはいえ、試合に負けたのだから、手放しで良い投球とは言えない。四、五回はスタミナ不足からか、コントロールミスも目立った。
相手はセ・リーグを代表する先発投手の青柳。何とか踏ん張ってもらいたかった。先にマウンドを降りない―。そういう、たくましさが今後さらに求められる。
打者では清宮。状態が上がってきている。顕著だったのが九回。左投手の岩崎から打った中前打だ。決して追いかけることなく、自分のタイミングでボールを見極めることができた。その結果、甘く入った直球をきっちりとはじき返した。
ただ、杉浦同様にまだ課題はある。3日の最終打席(九回)のような見逃し三振を減らしていってもらいたい。期待値が高ければ、要求も多くなるものだ。(本紙評論家)