ファイターズ
主砲野村 聖地甲子園3連戦で躍動
■日本ハム3-8阪神(5日、甲子園)
17年夏 花咲徳栄高2年で日本一
若き主砲が、久しぶりの甲子園で躍動した。3試合連続で中軸に座った野村佑希(21)が、左中間への2点二塁打を記録。この3連戦ではいずれも快音を響かせ、存在感を見せつけた。
4点を追う六回だった。1番・万波の犠飛で1点返し、なおも2死一、三塁の好機で野村に打順が巡ってきた。カウント2―2から、阪神の先発・伊藤将の142キロ直球を鋭く振り抜いた。スピードに乗った打球はあっという間に左中間を破り、2者を生還させた。
この回は、代打で出場した先頭の杉谷が一塁線を破る二塁打を放ち、口火を切っていた。野村は「ケニー(杉谷)が目の前でお手本のようなバッティングをしてくれた」とコメントしたように、逆方向への意識が功を奏した。「ケニー、今後ともよろしくお願いいたします」と頭を下げた。
プロ入り後初めて聖地に足を踏み入れた。花咲徳栄高(埼玉)3年だった2018年夏以来、実に4年ぶりだった。「うちの応援ではないですけど、歓声だったりとかがすごい。プロ野球といえば、という球場でした」。3連戦で感じた迫力に驚きを隠さなかった。
同高2年時には4番打者として全国制覇を果たした。今はプロで、チームを背負う立場になった。若さなど関係ない。主砲として、次は勝利を呼び込む一打を放つ。