立浪監督「めっちゃかわいいね」ビッグボスが面白メガネでメンバー交換!?
■日本ハム2-1中日(10日、札幌ドーム)
試合後、円陣で一本締め「シュンとしたハイタッチは嫌だな」
遊び心満載で、誰よりも楽しんでいた。リーグ最下位に低迷していても、交流戦負け越しが決まっていても、関係ない。目の前の1試合に全力を尽くし、体全体で喜びを表現する。それが、ビッグボスの流儀だ。
サヨナラ勝ちの余韻が球場全体を包んだ。勝った後は、ハイタッチが恒例だったが、新庄監督の提案により、8日のDeNA戦(札幌ドーム)から新しい儀式が始まった。三塁側ベンチ前で円陣を組み、1人がアドリブで会話しながら一本締めの音頭を取る。この日は主役の谷内が輪の中心に入った。
選手の目線に立ち、生まれたアイデアだった。「いいプレーした選手は笑顔でタッチをしに来るけど、結果が出なかった選手、エラーをした選手とか、シュンとした感じのハイタッチは嫌だなと思っていた。選手の気持ちになったらね。ハイタッチをせずに、みんなで一気にパンと終わる方が絵的にもスカッとするかなと思って」
実は今月3日の阪神戦(甲子園)から実践するつもりだったが、どとうの連敗を喫して持ち越しになっていた。「甲子園からやろうと決めていたんですけど…いつやれんねんと。それで、この間(8日)になった」と、自虐的なノリツッコミで報道陣を笑わせた。
ペナントレースは折り返しが近づいてきた。現状、2桁の借金を抱えている状況だが、指揮官の挑戦心は少しも衰えない。この日もしっかりとネタを仕込み、まさかの行動に出た。
〝楽しんじょう〟な一日「次はみんなでキツネダンスかな」
ドンキホーテで購入したパーティーグッズの面白メガネを持参。ベンチで林ヘッドコーチにかけて遊んでいたが、プレーボール直前のメンバー交換で、これをかけて登場。用紙を受け取った立浪監督は笑いをこらえていた。
ピリっとした空気を和ませた。「立浪さんの時か、原さんの時か、どっちにしようかと思って。立浪さんには『めっちゃかわいいね』と言われました」。注意されてもおかしくないが、許されそうなギリギリのラインを攻めるところが、エンターテイナーの真骨頂だ。
本拠地で最高のクライマックスを迎え、〝笑劇〟の一日は完結した。「(次は)みんなでキツネダンスでもしようかな。みんなずーっと(ダンスしながら)帰って行く。勝ったら、楽しくやれたらいいのかな」。ビッグボスは選手、スタッフ、ファンを巻き込みながら、プロ野球の魅力を発信し続ける。