野村が復調の4安打 15打席連続無安打から一変
■日本ハム10-0中日(11日、札幌ドーム)
打線に火付け10―0大勝
日本ハムは11日、札幌ドームで中日と対戦し、今季5度目の2桁得点で10―0と大勝。4カードぶりの勝ち越しを決めた。「5番・三塁」でフル出場の野村佑希内野手(21)が一回に適時二塁打を放つなど4安打をマークし、打線に火を付けた。
生みの苦しみから解放された喜びが、そのままバットに乗り移った。野村が一回に16打席ぶりの安打となる適時二塁打を放つと、その後も3打席連続安打と、今季3度目の4安打をマーク。打線を活発化させた。
前カードのDeNA戦からパッタリと当たりが止まった。5日の阪神戦後に.302を記録していた打率は、10日の中日戦後には.281まで下降した。「トレーナーの方々が良い時と悪い時のチェックをしてくれたり、金子さん(野手総合兼打撃コーチ)がいろいろ引き出しをくれたりして、その中で良い結果が出た」と安堵の表情を見せた。
チームの流れを変えるために行っていたことが裏目に出た。3日からの阪神3連戦では3連敗。野村は「流れ変えるために」走塁用の手袋を新調するも「塁に出られない」と苦笑いした。あまりのタイミングの悪さに「(新調したものを)変えようかなと思っていた」と冗談交じりに明かしてくれた。
レギュラーの自覚で投手に声掛けも
完全なレギュラーを目指している今シーズンは、守備でも自覚が芽生えてきた。投手が苦しんでいると感じると、マウンドへ足を運び、声を掛けることが多くなった。「意識してますね」と谷内に声掛けのタイミングなどを聞きながら実践している。
「今年はピッチャーに(声を)掛けに行くこともありますし、自分の中でなかなか良い結果が出ない時に、自分の時間を取るために行ったりとかして、去年より多く取っているかな」。
調子の波を少なくすることが、これからの課題となる。「(不調時は)全部悪く見えちゃう。自分で(悪い部分を)分かんないところが僕自身、実力不足。一流の人はそういうところを自分で直しながらやっていく」。まだ21歳だが、すでにチームを背負う覚悟はできている。