全道高校サッカー14日開幕 北広島 ミシャ流サッカーで25年ぶり全道1勝狙う
全道高校サッカーが14日から網走スポーツ・トレーニングフィールドで開幕する。2年連続5度目出場の北広島は、1回戦で名寄と対戦する。チームは、今春から北海道コンサドーレ札幌と同じ、変則3―4―3のシステムを導入。攻撃的布陣で、昨年旭実に0―1で初戦敗退した雪辱を果たす。
変則3ー4-3道明主将「攻め続ける」
〝ミシャ式サッカー〟で、25年ぶり全道1勝だ。3トップ左とセットプレーのキッカーを務めるMF道明紫音主将(3年)は「去年は結果としては惜しいように見えたけど、粘って粘って、それでも攻め込まれていた。それが悔しかった。今年は強豪相手にも攻め続ける」と、昨季の目標だった8強入りを目指す。
昨秋から新体制に移行した。梅田浩士監督(47)が、全体のマネジメントを担当し、戦術的な指導は昨年B級ライセンスを取得した同校OBでもある小川俊彦HC(44)が担当。新システムは、前線がプレスからのショートカウンターを狙い、両WBは攻撃参加し、守備時には5バック。小川HCは「相手の状況を見てサッカーをする。最終ラインのリスク管理をしやすく、この子たちには合っている」。昨年も対戦相手によって、戦い方を変化させるスタイルだったが、より進化した。
3トップのセンター、FW朝倉甲賀(3年)はチーム最速の100メートル12秒3。個の技術で数的不利を打開する。「(新システムは)やっていて楽しい」。同右のDF大住颯斗(3年)も「チームとして守備も安定した。裏抜けのケアもできるようになって失点が減った」と、手応えを感じている。
大会2日前の12日、昨季2トップを務めた深田志之輔前主将が所属する札教大と練習マッチを行った。深田前主将は「僕らも8強入りを目指したけど、果たせなかった。超えてほしい」とエールを送った。旭実戦で深田と2トップを組んだ朝倉は「その時はボールにほとんど触れなかった。1年たって成長した。前線の3人で結果を残していきたい」。
1997年、2回戦の函大有斗戦(3―2)が全道最後の勝利。昨年果たせなかった、21世紀の道大会初勝利を刻む。
マネジャーが試合動画を配信「楽しんで」
マネジャーもチームを支える。現3年生はコロナ禍の緊急事態宣言中に入学。今大会も含め、大会は全て無観客で行われてきたが、今大会ではマネジャーらがインスタライブを通じて保護者やOBへ初めて動画を配信する。大日向未来さん(3年)は「一緒に楽しんでほしい」と、思いを明かし、道明主将も「今までは保護者に結果を知らせることしかできなかったので、うれしい」と感謝。チーム一丸となって勝利を目指す。