夏季スポーツ
2022/06/14 23:10

東海大札幌高・後藤が男子1500で初V 27年ぶりの大会記録更新

男子1500メートル決勝を大会記録で制した東海大札幌高の後藤は電光掲示板の横でガッツポーズ

■全道高校体育大会(14日、釧路市民陸上競技場ほか)

 陸上男子1500メートル決勝は、後藤琉太朗(東海大札幌高3年)が、3分53秒05の大会新で初優勝。1995年に同校前身の東海大四・臼田暁史が記録した3分54秒01を27年ぶりに塗り替えた。札中の島中までは、硬式野球の豊平ボーイズでプレー。高校入学から陸上に転向した異色の選手。あす16日の同5000メートルで2冠を狙う。

「大会記録を目指してやってきた」有言実行の勝利

 後藤はゴールの瞬間、横目で掲示板を確認。「来たな~」と、地面にあおむけに倒れこみ、空を見上げて勝利の余韻に浸った。「大会記録を目指してやってきた」と、有言実行で初の頂点だ。

 レースプラン通りだった。レース前に同走したチームメートの大西飛翔(3年)が「1周60秒で引っ張ると言ってくれた」と、1周過ぎてトップに立つと、そのまま逃げ切った。札幌支部予選で記録した自己ベストを1秒09更新した。

過去大会は中止やケガで出られず 3年分の思い込め力走

 昨年は札幌支部予選で右すねを疲労骨折。応援とサポートに回った。一昨年の全道高校、昨秋の新人戦も中止で、「風が強かったんですけど、負けないように走った」と、3年分の思いの詰まった力走を見せた。

 中学までは野球一筋。全国大会にも出場した。同3年の時に出た札幌マラソン中学男子3キロで3位に入り「前に2人いたのが悔しくて」と、陸上転向を決意。昨秋の全道高校駅伝では4区で区間賞と、キャリア3年にも満たないが次々と記録を伸ばしている。

 同校野球部では、中学のチームメートが2人ベンチ入り。プロ注目の最速150キロ左腕・門別啓人投手(3年)らとも仲が良く、よく野球の話をしているという。一足先に全国大会の出場を決めた後藤は「野球部を突き放して、全国でも活躍したい」と、キッパリ。まずは16日の5000メートルで2冠目を狙う。

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