夏季スポーツ
2022/06/16 22:35

PK職人・米田いきなり止めた! 札光星28年ぶり全国王手

サッカー男子準々決勝、札光星の〝PK職人〟GK米田がPK戦の1本目をいきなり止める(撮影・西川薫)

▽全道高校体育大会(16日、網走スポーツ・トレーニングフィールド)

 サッカー男子準々決勝は、札光星がPK戦の末に昨年準優勝の札大谷を撃破した。0―0で迎えた延長後半8分から出場した〝PK無敗男〟GK米田幹太(1年)が1本目を止め、5―4で準決勝進出。1994年以来の全国切符に王手をかけた。

札大谷に今季3度目で初勝利

 三度目の正直だ。札光星が札幌支部決勝と、10年ぶりに昇格したプリンスリーグ北海道での対戦で連敗していた札大谷にリベンジを果たした。

 0―0で迎えた延長後半残り2分、15日の2回戦で今大会初出場したばかりのGK米田がピッチイン。PK戦では後攻の1本目に「左かなと。本当にその通りに来たので、あとは弾くだけだった。PK戦のために出たからには必ず仕事をしなければ」と、両手を大きく広げて喜んだ。

 帯広明星小3年でサッカーを始めてGK一筋。これまで練習試合も含め「PK戦では5戦無敗」。勝ち星を「6」に伸ばして胸を張った。それでもまだルーキー。出場直前には「すごく緊張して手がしびれていた」と苦笑いするほどの重圧を感じていた。

1年生でもPKならと絶対の信頼

 小林宏之監督(42)は、「練習では何本も止めている。チームメートもPKだったら彼だよねと思っている」と、1年生GKに確かな信頼を置く。米田は大きな大会の前になると、「相手を笑わそう」と、前髪を横一直線に刈り込んで挑む。さらに普段のユニホームは半袖だが、「赤色は(相手に)圧がかかると聞いたので、全身赤でいこうかな」とPK戦では長袖を着用。勝利のためには何でもやる覚悟だ。

 チームは初戦から3戦連続延長戦と、苦しい戦いを競り勝ってきた。上位2校が出場できる全国まで、あと1勝。「準決勝で、まずは全国を決めて決勝でも優勝目指して戦いたい」と、出番が訪れるその時へ準備する。

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