近藤が復活の一振り! 45日ぶり実戦でいきなりフェン直二塁打
■イースタン 日本ハム5-4楽天(17日、鎌ケ谷)
右脇腹の肉離れで離脱していた日本ハムの近藤健介外野手(28)が17日、イースタン・リーグ楽天戦(鎌ケ谷)で、約6週間ぶりに実戦復帰を果たした。「1番・中堅」で先発し、三回まで出場して2打数1安打。一回の第1打席、初球にいきなり左翼フェンス直撃の二塁打を放ち、復活を印象づけた。負傷当初は試合出場まで約8週間の見通しだったが、予定より早く回復。今後は2軍で打席を重ね、早期の1軍復帰を目指していく。
5月4日に右脇腹肉離れで離脱 地道なリハビリ奏功し2週間早く復帰
復帰初球で、格の違いを見せつけた。5月3日の楽天戦(札幌ドーム)以来、45日ぶりの実戦。一回先頭で打席に立った近藤は、楽天先発・松井友が投じた1球目の直球を完璧に捉えた。勢いよく飛び出した打球は、あっという間に左翼の頭上を越え、フェンスに直撃。悠々と二塁に到達し、一振りでファンや首脳陣の心配を吹き飛ばした。
二回の2打席目は右飛に終わったが、内角を振り抜き、当たりは良かった。予定通り三回までで途中交代。「振ってけがをしたので、怖さなく振れたのは良かった。試合に出るまでに準備ができていたので、良い状態で迎えられた」と充実した表情で振り返った。
5月4日、1軍楽天戦の試合前練習中、フリー打撃でスイングした際に右脇腹を痛めた。「完全にやったなって感じでした」。診断は2度の肉離れで、試合復帰まで約8週間と発表された。
気持ちは、すぐに切り替えた。「やってしまったので、もう一回、体を見つめ直した」と、胸周りの柔軟性向上に着手。打撃フォームも「上(1軍)にいると、結果がほしいので、その日の感覚でやっているところがあった。しっかりともう一度、下半身の重要性を練習から意識してやるようにはしています」と、離脱期間を前向きに捉えて進化させてきた。
打つことができない間も鎌ケ谷のスタンドで階段を上り下りするなど、体を動かし続けた。地道なリハビリが功を奏し、実戦復帰は約2週間、早まった。「順調に来ていて、患部も良くなっていた」と、状態は良好だ。
まな娘とのふれあいも要因?〝イクメン〟としてもスキルアップ
2歳になったまな娘とのふれあいも、早期復帰の要因かもしれない。1軍帯同中は親子で過ごす時間が取りづらかったが「意外とリハビリ期間は帰りも早かったので、大変ですけど良い時間にはなった」と〝イクメン〟として奮闘。愛妻に自ら「やるよ」と立候補し、寝かしつけにも挑戦。最初は「泣いて全然寝なかった」と苦戦したが、粘り強く続け「最近はパパで寝てくれるようになった」と育児スキルも向上させた。
18日の2軍楽天戦(鎌ケ谷)にもDHで出場予定。体の状態を慎重に確認しつつ、翌19日以降は出場イニングを伸ばしていく見込みだ。「1軍もみんな元気良くやっていますし、かえって足手まといにならないように、しっかりと戦力になれるように良い準備をしていきたい」。シーズンはまだ前半。最下位に沈むチームを浮上させるには、成長途中の若手を引っ張る背番号8の存在が必要不可欠だ。