レバンガ折茂「幸せな時間だった」2年越しの引退試合に5408人
B1のレバンガ北海道は18日、北海きたえーるで2019―20シーズンをもって現役を退いたSG折茂武彦さん(52、代表取締役社長)の引退試合を行った。同じ時代を共にした〝戦友〟や現役のトッププレーヤーが集結。歌手・松山千春(66)が国歌独唱するなどスペシャルゲストも多く登場。詰めかけた5408人のファン、ブースターが笑顔でレジェンドを送り出した。
代名詞の3点シュート6本 計39本のシュートに「上出来」
有終の美を飾るにふさわしい〝ラストゲーム〟になった。コロナ禍の影響で2年越しとなったレジェンド折茂さんの引退試合。会場には最後の勇姿を見ようと大勢の観客が集まった。「たくさんの方々に支えられての開催。非常にありがたい」と感謝の思いをつづった。
試合は折茂さんと共に日本バスケ界を築きあげた戦友で組む「チーム・レジェンド」と、NBAでプレー経験のあるPG田臥勇太(41、宇都宮)など現役トッププレーヤーが集結した「チーム・ナイン」とのドリームマッチだ。
ティップオフ後、最初の得点はチームナインの桜井良太(39、レバンガ)が決めた。これには折茂さんも「空気が読めない」と苦笑い。しかし、負けじと直後に折茂さんも見事に3点シュート。第2クオーター(Q)には高校2年生からの付き合いである佐古賢一(51、レバンガHC)からパスをもらう場面も。主役を引き立てる心憎いともいえる選手たちのパフォーマンスに、会場のボルテージも最高潮に達した。
盟友・佐古HCのパスを受け、ラストシュート一発で決めた
折茂さんは第3Qからチームナインでプレー。最後まで疲労を感じさせない動きを見せ、放ったシュートは計39本。6本の3点シュートを含む42得点をあげた。「なかなかできないですよ。上出来。幸せな時間だった」と感慨深げに試合を振り返った。
試合後、セレモニーが行われ「グッとくるものがあった」と〝最後の3点シュート〟を佐古HCのパスから一発で決めた。そして、27年間立ち続けたコートに感謝の口づけをした。両チームでレバンガの永久欠番ともなった背番号と同じ「9」回胴上げされ宙を舞った。プレーヤーとして一時代を築いた男。次は経営者としてレバンガはもちろん日本のバスケ界をより盛り上げるべく、新たな戦いに向かう。