ファイターズ
2022/06/19 22:30

柿木 デビュー2戦連続パーフェク投 大阪桐蔭高同期・藤原も斬った

九回表を無失点に抑えベンチに戻る柿木

■日本ハム2ー4ロッテ(19日、札幌ドーム)

 柱を欠いて安定していない中継ぎ陣の中で、父の日に感謝の好投を見せた右腕が、覚醒の兆しだ。日本ハムは19日、ロッテに2―4で敗れ、交流戦明け最初のカードで3連敗とつまずいた。痛い敗戦も、九回に登板した高卒4年目の柿木蓮投手(21)の投球が光った。11日のデビュー戦と同様にロッテ打線も3者凡退。大阪桐蔭高時代のチームメート、藤原恭大外野手(22)との同期対決でもファンを沸かせた。

甲子園春夏連覇の〝戦友〟

 親孝行の9球となった。11日中日戦で1軍デビューした柿木が、九回に4番手で登板。デビュー戦に続き、この日も完璧な投球で、ロッテの攻撃を3人で退けた。最後は代打・マーティンを三振に仕留め、さっそうとマウンドを降りた。

 注目が集まったのは1死後、大阪桐蔭高の同級生・藤原が打席に入ったときだった。2018年の甲子園春夏連覇を果たした〝戦友〟との1軍初対戦。柿木はより一層、気合に満ちた表情で投球モーションに入った。その初球。147キロの直球で詰まらせて遊邪飛に打ち取ると、グラブを右手でポンと叩いた。

 大阪桐蔭高の同級生では、柿木、藤原、根尾(中日)、横川(巨人)の4人がプロの舞台に進んだ。「僕だけ上(1軍)に行けていなかったので、すごく悔しかった。それ(対戦)を目標の一つとしていたので、きょうはできて良かった」と胸を張った。

父の日に感謝の好投届けた

 また、この日は「父の日」での登板。父・修さん(48)は、今でも頻繁に投球フォームのことなどについて、メッセージをくれるという。野球経験はないが「独学で勉強してくれて、いろんなピッチャーの動画を見て、僕と比べて、LINEを送ってくれています」と感謝を口にした。

 少年時代には、柔道経験者の修さんから「腰が入ってなかったら、いい技は掛けられない。どのスポーツも低い体勢が大切。棒立ちでは力が出ない」と、体の使い方をよく教えてもらった。「オヤジであって、1人のコーチとして接してくれている。父の日に投げられて良かったかな」

 今季2軍では、防御率12.79と苦戦していた右腕が、覚醒の兆しを見せている。「準備をしっかりやっているところが、要因だと思う。これを続けていけたら」と気を引き締めた。吉田や野村などといった高卒同期の中では、一番遅いデビューとなったが、まだ4年目。スターダムにのし上がるのは、これからだ。

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