冬季スポーツ
2022/06/20 23:00

ソチ五輪ジャンプ団体銅 雪印・伊東大貴新コーチ「選手のレベル上げたい」

指導者として新たなスタートを切った伊東コーチ(撮影・西川禎之)

 雪印メグミルクスキー部は、16日に札幌・宮の森ジャンプ競技場で公開練習を行った。原田雅彦総監督(54)率いる新生雪印。2014年のソチ五輪で団体銅メダルを獲得し、昨季限りで現役を引退した伊東大貴(36)がコーチに就任した。4月から指導に当たっている新コーチは選手たちを全力でサポートし、世界の舞台へと導いていくことを誓った。

選手たちの意識変化を狙う

 伊東コーチは指導者としての立場に「まだ違和感がある。居場所がない」とおどける。それでも選手ファーストを貫く。現役時代に海外で経験したジャンプを意識する陸上トレーニングを取り入れるなど、早くも手腕を振るっている。

 「効果が出るかはまだ分からないけど、いつもと違うことをするだけで意識が変わる」とチームに提案した。コーチとしてのスタンスも心得ている。「試合に臨むのは選手自身。押しつけるのは良くない」。常々、選手の体調とタイミングを見極めてアドバイスする。

 佐藤幸椰(27)や小林潤志郎(31)はW杯の常連。しかし、伊東コーチは「下の選手たち(のレベル)をどうにか上げたい」と意気込む。昨季、優勝がなかったチームの底上げを目指す。

 統括する原田総監督も世界のトップジャンパーだった伊東コーチに「経験を生かして『ジャンプというのはこういうものだ』というのを若手に伝えてほしい」と期待を寄せた。新生雪印メグミルクスキー部は、全員が4年後のミラノ・コルティナダンペッツォ五輪を見据えている。

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