ファイターズ
ドラ2有薗デビュー戦は一流投手に3三振「すごいいい経験になった」
■日本ハム0-3楽天(21日、秋田)
七回同点機も3球で見逃し三振「1球1球いい球しか来ない」
一流の投手を相手に、手も足も出なかった。ドラフト2位の有薗直輝内野手(19)が、今季チームの高卒新人一番乗りで1軍昇格を果たし、即デビュー。「9番・DH」で先発し3打席に立ったが、3三振に終わった。
地元のスター・吉田が登板し、秋田のスタンドは超満員。「結構、緊張しました」とドキドキだった。記念すべきプロ初打席は楽天のエース・則本と対峙し、空振り三振。3点を追う七回の第3打席は、2死一、二塁と本塁打で同点の好機だったが、左腕・鈴木翔の150キロ外角直球に手が出ず、3球で見逃し三振に倒れた。
2軍では31試合に出場し、打率.274、2本塁打、11打点。18日の楽天戦で約3カ月ぶりの本塁打を放つなど調子を上げ、初昇格をつかんだ。だが、1軍のレベルは想像以上だった。「1球1球いい球しか来ない。(2軍とは)違います」と脱帽するしかなかった。
ビッグボス今後に期待「(三振デビューは)長嶋監督も。これからです」
ベンチで見守ったビッグボスは「緊張していたかな。振りがちょっと大きいというか、見極めがあまりできていなかった」とコメント。「そりゃ硬くなりますよね。3三振かな? (元巨人の)長嶋茂雄監督も3三振デビュー(実際は4三振)。これからですよ」と、同じ右打ち三塁手の〝ミスタープロ野球〟を引き合いに出し、今後の飛躍に期待を寄せた。
リベンジの機会は、これから何度でも訪れる。試合後、有薗は「すごいいい経験になったと思います。次もし出る機会があったら、2軍でやってきた気持ちを忘れず、やっていきたいです」と気合を入れ直した。本塁打王を将来の目標に掲げる19歳。屈辱の3三振デビューを、伝説の始まりにしてみせる。