ファイターズ
2022/06/22 23:20

2死満塁で銀次斬り! 堀 再昇格後初登板で完璧火消し

七回終了後、新庄監督とタッチを交わす堀

■日本ハム3ー6楽天(22日、盛岡)

イニングまたぎで2奪三振

 約2週間の2軍調整を経て、輝きを取り戻した。21日に1軍再昇格後、初登板となった堀瑞輝投手(24)が、1回⅓を投げ無安打無失点。一人の走者も出さず2三振を奪う完璧な投球で、復活を証明した。

 出番は1点ビハインドの七回、2死満塁の大ピンチだった。打者は地元・岩手出身の銀次。超満員の球場は大きく盛り上がった。それでも、左腕は冷静さを失わず、伸びのある直球で空振り三振に仕留め、火消しに成功。「いつでもいけるようにと言われていたので、準備はちゃんとしていた。(盛り上がりは)全然気にしていなかった。出身なんですか? そういうことだったんですね。2死満塁だからかと思っていました。すみません、ちょっと勉強不足でした」とちゃめっ気たっぷりに振り返った。

「正直、失うものないかな」

 味方が一時同点に追いつくと、八回のマウンドにも上がって3人でピシャリ。「正直、失うものはもうないかなと思って。打たれれば打たれるし、抑えられれば、抑えられるしって感じで。まあ(自分を試合に)出した人が悪いと、それだけ割り切っていった。それがいい方に転がってくれたので良かったかな」と〝開き直りの精神〟で楽天打線を手玉に取った。

 今季は開幕から調子が上がらず、リリーフ失敗を繰り返した。「勝ちパターンで投げてうまくいかず、チームに迷惑をかけて、自分の中で信頼をどんどん失っていくような感じがすごくあった。何試合も失敗して試合をぶち壊してというのは、やっぱり投げている側からしても、すっげぇ心にくるし、しんどいこと」と、メンタルを削られる日々だった。

 9日に出場選手登録を抹消されて以降、鎌ケ谷で技術面、精神面を整えてきた。ここまでの自身の投球を振り返り「今年は大胆かつ丁寧にいこうと思っていたんですけど、(最優秀中継ぎのタイトルを獲得した)去年の成績を見られがちで、丁寧に丁寧にいっちゃっていたから、大胆さがなくなっていた」と分析。「真ん中真っすぐでいいや、と。それでファウル取れれば、こっちのもん」と意識を変え、この日の結果につなげた。

 「(2軍で)プレッシャーがない中で、やりたいことがやれた。いいリフレッシュ期間だった。残りシーズンを何とか最後まで戦い抜いて、取り返していけたら」と堀。交流戦明け5連敗を喫し、勢いに乗れないチームを、大胆不敵なセットアッパーが支えていく。

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