ファイターズ
松本剛が3号2ラン含む3打点 打率.350に上昇で首位打者突き進む
■日本ハム3-6楽天(22日、盛岡)
チームはサヨナラ負けを喫し、今季3度目の5連敗。「1番・中堅」で先発出場した松本剛外野手(28)が、孤軍奮闘でチームの全打点を叩き出した。
首位打者をひた走る男のバットは止まらない。三回、相手先発・岸の初球134キロを捉えて、先制の左越え3号2ラン。「ホームランを打てると思っていなかったので、最高の結果になりました」。夕暮れの岩手県営球場に、美しい放物線を描いた。
四回に逆転を許し、1点を追う八回には1死一、三塁から安楽の149キロを右前に運んだ。「反対方向へ打ちにいけば、最悪1点は入るなと思っていた。その気持ちで打席に立っていました」。新庄ビッグボスも「あそこで一本出せるバッティングのうまさが出た」と絶賛したバットコントロールで、試合をいったん振り出しに戻した。
試合後の取材では、昨季までチームメートだった楽天の西川が「完璧やったな~」と乱入。公私ともに仲良しな〝師匠〟からお褒めの言葉をもらい、思わず笑みがこぼれた。
4打数2安打3打点で、打率は.350に上昇。「あんまり一喜一憂せずにやっていけたらなと思います」と言いつつ「気にならないと言ったらうそになる。数字を求めて、やっているのは間違いない。こだわりながらやっていきたい」と表情を引き締める。
チームはリーグ戦再開後、いまだ白星なし。今季ワーストの借金16と苦しい状況だからこそ、プロ11年目で覚醒した松本剛は大きな希望だ。