札幌がJ2甲府に逆転負け MF金子 同点機でPK失敗
■天皇杯全日本サッカー選手権3回戦 札幌1-2甲府(22日、山梨・JITリサイクルインクスタジアムほか)
北海道コンサドーレ札幌はJ2で10位の甲府に1―2で逆転負けし、2018年以来の16強入りを逃した。前半11分にFW菅大輝(23)のミドルシュートが相手DFに当たって運良くオウンゴールで先制するも、前半のうちに2点を返された。前半途中からU―23アジア・カップ帰りのFW中島大嘉(20)を投入したがノーゴール。後半27分にはMF金子拓郎(24)が自ら得たPKを外すなど、最後まで追い付くことができなかった。
体調不良のFWシャビエル前半途中で交代
リーグ・川崎戦(18日)に続く、公式戦2戦連続の逆転負けに、札幌イレブンはがっくりと肩を落とした。左CBでフル出場したDF中村は「率直に悔しい。甲府に来てくれたサポーターに『何やっているんだ!』と言われてもおかしくない」と反省の弁を口にした。
同点に追い付かれた直後の前半33分。左シャドーで先発したFWシャビエルが体調不良を訴え、急きょ交代。代わりにU―23アジア・カップから前日21日に帰国し、そのままチームに合流した中島がピッチに投入された。「コンディションは特に良くはないですけど、ピッチに入ったら関係ない」と1トップに入った。しかし、ボールはうまく前線に収まらず、チームにいい流れを生み出すことができなかった。
U―21日本代表として中島は、グループステージ最終戦でゴールを決めるなど貢献し、チームも3位という成績を残したが全く満足していない。逆に「アジアカップで悔しい思いをして帰ってきて、こんなに早く鬱憤(うっぷん)を晴らすチャンスが来たのにふがいない」と自らを責めた。
残す公式戦はリーグ戦のみ FW中島「死ぬ気でやらないと」
これで残す公式戦はリーグ戦のみ。次節は中3日でホーム・G大阪(26日)を迎える。現在、リーグ戦は3連敗中で、その3試合の失点数合計は15。けが人は少しずつ練習に戻ってきてはいるものの、フルメンバーで戦うにはまだ時間がかかりそうな中で、切り替えて戦わなければならない。
起死回生の活躍が望まれる中島は「FWとしてサッカー選手を生きていく上で、このままじゃいけない。死ぬ気でやらないといけない」と前を向く。この苦境を、20歳の若きストライカーが救ってくれると信じたい。