《河合CRCの竜の眼》宮沢 主将としての力量問われる時
正念場でチームをまとめられるか
18日の川崎戦は同点にされるまで、一歩も引かない自分たちの戦いができた。サッカーはミスありきのスポーツ。失点は仕方ない部分もあるが、練習からワンプレーに集中して取り組むことでしかスキルは上がらないということを、今一度、肝に銘じてほしい。
タメをつくれるFW興梠の復帰でボールは収まるようになった。ライン間を広げるのが上手で、裏を狙うからスペースが空き、相手DFとMFの間延びを生んでいた。メンバーを代えた22日の天皇杯・甲府戦では、それができていなかった。
前半戦を終えて11位。勝ちきれない試合も多かったが、5試合連続無失点と素晴らしい時期もあった。悲観する必要はないが、現状はしっかり見つめ直すべき。「どこのチームとやっても勝てる」というのは、一人一人が90分間全力でやるのが大前提。全力でアプローチする、上下動する、球際で負けない。「自分たちはうまい、強い」という自信が、過信であってはいけない。フリーランでスペースをつくり、そこに3人目が絡んでいくなど、改善点はある。
今こそMF宮沢の主将としての力が問われる。甲府戦後にはサポーターと対話するシーンがあった。サポーターの気持ちももちろん分かる。カップ戦がなくなったことで出られない選手の不満は出てくると思うが、チームとして一つの方向を向かなければいけない正念場。宮沢にとって結果が出ない中で先頭に立つ初めての機会になる。ここを一つにまとめてチームを上のレベルに連れて行くのが、主将の役目だ。
そしてMF高嶺、荒野には、その背中を見てついていってほしい。ビルドアップで相手のマークを一枚はがせる高嶺の離脱は特に痛手だった。後半戦の奮起に期待している。
プロとしての意地や誇りは戦いで見せるべきだ。北海道のみんなが見ているということを、改めて自覚してほしい。コンサドーレの選手は、たくさんの支えがあってプレーできている。
(コンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテン)