最下位脱出任せた! 近藤28日に8週間ぶり1軍復帰
右脇腹肉離れの影響で2軍調整中だった日本ハムの近藤健介外野手(28)が、28日の西武戦(ベルーナドーム)から1軍に復帰する。5月4日の練習中に負傷し、翌5日に登録抹消となっていた。2軍では7試合に出場。患部の状態を慎重に見極めつつ、昇格の準備を整えてきたが、ゴーサインが出た。背番号8の復活は、ビッグボス率いるチームの起爆剤になりそうだ。
5月に右脇腹肉離れで離脱
機は熟した。近藤が約8週間ぶりに1軍の舞台へ戻ってくる。2軍での調整、確認を済ませ、昇格が決まった。新庄監督が信頼を寄せる大黒柱。実績、経験値ともに群を抜くリーダーが低迷するチームを変える。
5月4日の試合前練習でスイングした際に右脇腹を痛めた。当初は試合出場まで約8週間と見込まれたが、懸命なリハビリで回復を早め、約6週間後の6月17日に2軍楽天戦に出場。第1打席の初球でフェンス直撃の二塁打を放つなど、格の違いを見せつけた。
試合後には「ただ治って上がるというよりは、(以前1軍に)いた時よりもいい状態でチームに貢献できるようにしていきたい」と意気込んでいた。
2軍ここ2戦で6打数2安打2四球 出塁率5割
その後も2軍で打席を重ね、状態を上げてきた。同25、26日は気温30度を超える猛暑となった鎌ケ谷で、同巨人戦に2試合連続で先発出場。計8打席に立って6打数2安打2四球で出塁率5割をマークし、健在ぶりをアピールした。
新庄監督が就任し、新体制となった今季のチームは開幕から苦戦を強いられている。現在は借金17を抱え、パ・リーグ最下位。26日のソフトバンク戦は競り勝ったが、それまで7連敗していた。打線がなかなか機能しない。「投手が3点取られても4点取れるようなチームにしていきたい」と指揮官が願いを込めたように、得点力の向上が課題の一つとなっている。
急速に世代交代が進む中で、近藤の存在は特別だ。2019、20年は2年連続で最高出塁率のタイトルを獲得。21年は東京五輪代表に選出され、金メダル獲得に貢献した。ペナントレースでの打率は.298にとどまったが、出塁率は.413と圧巻の数字を残し、2年連続3回目のベストナインに選出されている。
自主トレやキャンプを含め、練習量や野球と向き合うストイックな姿勢は、誰もが認めるところ。近藤の1軍復帰が若い選手たちに与える影響は、計り知れない。