高校野球
元F戦士の鶴岡氏が栗山高女子硬式野球同好会で特別コーチ「いつか代表出てほしい」
元日本ハムの選手で、本紙評論家の鶴岡慎也氏(41)が27日、今春栗山高に誕生した女子硬式野球同好会で1日特別コーチを務めた。元女子日本代表主将の金由起子監督(44)と部員2人は約2時間半にわたって手ほどきを受けた。鶴岡氏は女子野球、さらに道内野球界の発展に尽力していくことをあらためて決意した。
約2時間半熱心に指導「自分の子供と年齢が近くて成長が楽しみ」
部活動昇格を目指すチームに、元プロ野球選手による直接指導という特別な時間が贈られた。鶴岡氏と金監督が3月、あるイベントに出席。その時に交わした約束が実現した。鶴岡氏は「うまくなりたいという気持ちが伝わってくる。一緒にやれて良かった」。日が暮れ、ボールが見えなくなるまで指導は続いた。
捕手に挑戦中の辻奈成(1年)には二塁への送球や、ブロッキングなどを指導。みるみるうちに動きが変わった辻は「一つ一つ細かくて、すごく分かりやすかった」と目を輝かせた。
2週間前に利き腕側の右肩を脱臼した森乃々花(1年)にも優しく声をかけた。右打ちの森に「逆に成長するチャンス」と左手1本でのティー打撃をレクチャー。金監督も「引き出しがすごい」と今後の練習に生かすため、動画に収めた。
道内野球界の底辺拡大へ恩返し続ける「日本の頂点を争っていけるように」
子供たちへの指導は、選手、コーチとして活動してきた北海道への恩返しでもある。「アマチュアの女子も男子も、北海道のチームが日本の頂点を争っていけるようになれば。そこが盛り上がることでプロ野球にもつながる」。底辺拡大へ、自らの経験を還元していく構えだ。
チームは7月に来春の部員確保へ向けた体験会を実施する。すでに道内各地から17、18人の参加が予定されている。鶴岡氏は「自分の子供と年齢が近くて成長が楽しみ。いつか代表も出てほしい。これからも時間の許す限り、お手伝いする」。今後も力強いバックアップを誓った。