ファイターズ
2022/06/28 23:30

「やっぱり緊張しました」近藤2カ月ぶり1軍復帰で即タイムリー

二回の第1打席で中前にタイムリーを放つ近藤。頼れる男が帰ってきた

■日本ハム2-5西武(28日、ベルーナドーム)

 復帰即、快音だ。約8週間ぶりに1軍合流を果たした近藤健介外野手(28)が「6番・左翼」で先発出場。二回1死二塁の第1打席で、いきなり打った。カウント1-1から、西武の先発・松本のフォークを捉え、中前適時打をマーク。「久々で、やっぱり緊張しましたけど、1打席目に(安打が)出てくれたので良かった」と表情を緩めた。

一回に打球が顔面直撃「終わったと思った」

 ヒヤリとする場面もあった。一回、守備で左翼後方への打球を追いかけ、フェンス際でジャンプして捕球を試みるも届かず。跳ね返ったボールが顔を直撃した。グラウンドに倒れ込んで「終わったと思った」と嫌な予感が頭をかすめたが、幸い大事には至らなかった。

 第2打席は松本に9球投げさせるも一ゴロに倒れた。だが、1点ビハインドの六回2死一、三塁の第3打席で本領を発揮した。松本に3球で追い込まれるも、際どい外角球を持ち味の選球眼で見極め、四球を選んだ。「意外と球も見えていましたし、厳しいとこをファウルでカットできていた」。九回の第4打席は相手の好守に阻まれるも安打性の打球を放ち、最後まで存在感を示し続けた。

 5月4日の試合前練習で右脇腹を負傷。肉離れと診断され、戦線離脱した。約6週間後の6月17日に2軍で実戦復帰を果たし、打席を重ねて昇格にたどり着いた。

リハビリ中もチームを思い続けた

 2軍でリハビリ中、1軍の試合は常にチェックしていた。気になったのは、激戦続きだった5月24日からのヤクルト3連戦(神宮)。1勝2敗だったが、昨季の日本一チームを相手に健闘した。「すごかった」と仲間をねぎらいつつ、周囲からの称賛の声には違和感を覚えた。

 「あそこで、3試合勝ちきれるチームになっていかないといけないと思う。世間はそこで満足しているので、今のチームはそういう目でしか見られていないということ。いい試合したな、みたいな感じではダメ。勝てるチームになっていくためのステップアップの試合としては良かったと思いますけど、選手はもちろん、満足していないと思う」

 善戦を褒められるチームではなく、勝って当たり前のチームへ―。打線のリーダーは、今よりも一段も二段も上のレベルを見据えている。

 復帰戦で3打数1安打1打点と結果を出したが、試合には敗れた。「チームが乗り切れていないところで(1軍に)上げてもらったので、何とかしたかったですけど、そういう意味ではまだまだ実力のなさを感じている」。厳しく自らと向き合う近藤がいる限り、ビッグボスの船は前に進み続ける。

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