先発の再チャンス生かせず…輝星が無念の3回3失点KO
■日本ハム2-6西武(29日、ベルーナドーム)
制球苦しみわずか10球で2失点「リリーフに申し訳ない」
この日最高気温が37度に達した敵地・ベルーナドームのマウンドで、吉田輝星投手(21)は顔を紅潮させて吹き出る汗を何度もぬぐった。制球に苦しみ、3回45球を投げて4安打3失点。先発予定だった加藤が腰を痛めた影響もあり、急きょ巡ってきたチャンスをものに出来なかった。
今季4度目の先発で、3年ぶりの先発勝利はまたしてもお預け。「毎回のように先頭バッターを出してしまい、それが失点につながってしまったと思います。早いイニングで降板する形になり、リリーフの皆さんに申し訳ない気持ちです」と唇をかんだ。
出はなをくじかれた。一回、先頭の川越に四球を与えると、続く源田の左翼線二塁打で無死二、三塁。続く森には初球のフォークを左前に運ばれ、わずか10球で2点を先制された。二回は無失点で切り抜けたものの、先頭に四球を出す不安定な投球。三回には2死三塁から再び森に右中間へ適時二塁打を浴び、この回で無念の降板となった。
新庄ビッグボス 今後の先発起用は「考えていない」
地元・秋田での凱旋登板となった21日の楽天戦後、中継ぎに回る予定だったが、先発の機会を得た。期待を込めて送り出した新庄ビッグボスは「四球は余計ですね」と渋い表情。「この後の先発は今は考えていないかな。中継ぎでいく方が、投球のダイナミックさというか勢いはありますよね。きょうはその感じで一回からやってほしかった」と再びリリーバーで起用することを明言した。
武田投手コーチも「四球から自分を追い込んでいたというのはもったいなかった。中継ぎのよういけるところまで飛ばしてほしかった」とコメント。「次回、中継ぎに入った時に、課題を修正できていれば問題ない。しっかり頭も体もリセットして備えてほしい」と奮起を促した。
4カード連続負け越し 借金今季ワースト「19」に
チームは交流戦明けから4カード連続の負け越しで、借金は今季ワーストの「19」。苦しい状況が続くが、開幕から中継ぎで好投を続けていた吉田が再びブルペンを支える。