１軍の舞台で恩返しする―。日本ハムは１日、育成の田中瑛斗投手（２２）と支配下選手契約を締結したと発表した。新庄剛志監督（５０）は７日のロッテ戦（ＺＯＺＯ）に先発させることを明言。田中は「全力で調整していきたい」と意気込んだ。年俸は増減なしの５６０万円、背番号は「９３」に決まった。（金額は推定）

背番号は「９３」

　支配下に戻ると、すぐにサプライズがあった。田中と共に会見に参加していた新庄監督が「スター候補の一人として、７月７日に先発してもらう」と発表した。田中は「今、登板日を知った」と笑ったが、「平常心で、今まで通り余分な力を入れずに投げたい」と気を引き締めた。

　２０２０年７月に右肘を手術し、昨オフには戦力外通告を受け、育成契約を結んでいた。それでも下を向くことはなく、「もう後先がないっていう気持ちでやっていた」

　今季のイースタン・リーグでは２勝６敗、防御率４.２７だが、先発ローテーションを守り、チームトップの５２回２／３を投げていた。先発した６月２９日のロッテ戦で降板した後、すぐに木田２軍監督から支配下登録されることを伝えられたという。

　一番最初に感謝を伝えたいのは「やっぱり両親」と田中。「常に自分を信じてやっていた。ビッグボスにも見てもらって、支配下登録していただいた。恩返ししたい」。１軍初先発の登板は、ここまで支えてくれた首脳陣、そして両親に向けて、感謝の気持ちを持って右腕を振る。

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