ファイターズ
《鶴岡慎也のツルのひと声》後半戦への貴重なカード・ロドリゲスが投手陣の光に
■日本ハム3-7オリックス(3日、札幌ドーム)
カード頭の1日、一部の練習を非公開にしていた。走塁という情報は出てきたが、何をしていたのか、気になっていた。その時の作戦なのか、正確には分からないが、この日の三回2死一、三塁で奇襲を実践した。
三走の松本剛が早くスタートを切り、それを見た一走の石井が飛び出した。投手が一塁へけん制し、これに合わせて松本剛が生還した。一番のポイントは一走だ。石井の絶妙なスタートがこのプレーを成立させた。計算し尽くされていた。
選手はサインが出て一発で遂行した。準備ができていたのだろう。打てなくても走塁で1点を取っていくという新庄ビッグボスの野球は、より明確になった。
展開としては初回の3失点が重くのしかかった。ただ、投手陣の光としてロドリゲスを挙げたい。1軍だとアドレナリンも出て、特長の速くて鋭く動くツーシームをしっかり投げられていた。後半戦に向けて貴重なカードが帰ってきた。
七~九回を任せる投手を固定できないと、なかなか勝てない。ある程度、ロドリゲスに頼ったとしても、北山や石川直が安定しないとチームも安定しない。彼らにはもう一段階、高いところを求めたい。(本紙評論家)