ファイターズ
《ハム番24時》7月9日
ノックに熱がこもっていた。この日、ドラフト4位ルーキーの阪口が1軍に初昇格した。試合前の練習で〝鬼教官〟ぶりを発揮したのは稲田内野守備走塁コーチだった。
ノックバットを振りながら、捕球姿勢や打球の追い方など、強い口調で指導した。「飛び込めよ! ボールを見ないと(グラブに)入らないよ」。体力が奪われ、ヘロヘロになっても「鎌ケ谷で何をやってきたんだ!」「休憩が長い!」とダメ出しを連発した。
経験の少ない高卒1年目でも、遠慮はしない。重圧や緊張を解きほぐす意味でもあえて追い込み、汗をかかせているようにも見えた。兄貴分のような一面もある稲田コーチ。未完成の若手を鍛えるような役割も似合うと感じた。