プロ2戦目の札幌出身ルーキー・成沢が地元で飛躍誓う
■女子ゴルフ・ニッポンハムレディスクラシック 第3日(9日、苫小牧・桂GC、6763ヤードパー72)
主催者推薦で地元デビューを果たした、プロ2戦目の札幌出身ルーキー・成沢祐美(24、フリー)が、通算1アンダー、38位タイでホールアウトした。昨年11月に6度目のプロテストで合格した苦労人が、生まれ故郷から飛躍を狙う。
デビューから2戦連続決勝へ プロでは自己最多タイ5バーディーも
デビューから2戦連続で決勝ラウンドに進んだ成沢が、出入りの激しいラウンドながら、プロでは自己最多タイの5バーディーを奪った。「ドライバーが結構得意。そこそこ飛ぶと思っているので、ロングでしっかりとバーディーを奪っていきたい」。国内女子最長のコースでアドバンテージを思う存分に発揮した。
この日は、運も味方につけた。前半の3番、533ヤードの打ち下ろしのパー5。フェアウェイからの第2打を左の沢に落としたが、幸いスイングできる位置だった。しかし、そこからグリーン面は全く見えない状況。イメージを膨らませて放ったショットは、グリーン面でワンバウンド。ピンを通り過ぎ、そのまま奥へ行くかと思われたが、「ガシャン」とピンを直撃。なんと、ピンから約2メートルに止まり、一気にバーディーチャンスに。これをしっかりと決めて勢いに乗った。「ラッキーでした。後半も結構ラッキーがあった」と、コースの神様に感謝した。
正月以来の帰省。大会期間中は、札幌の実家から車で通う。「やっぱり家だと、夢を見ないぐらい爆睡している。ご飯もおいしいのが出てくるし、最高ですね。夜ご飯がたのしみです」と、久しぶりの家族との再会で、リラックスしながら挑めている。
札手稲東中を卒業後、「一年中ゴルフができる」と、環境を求めて岡山作陽高へ進学。1学年後輩には現在米ツアーで戦う渋野日向子(23)が在籍していた。卒業後、テストに落ち続けている間も、ツアー外競技などへ積極的に参加。「どんどんモチベーションをあげていると、いつの間にか6年」と笑い飛ばした。
現在賞金ランク71位 優先出場権獲得へ上位ごぼう抜きだ
6月のツアー初戦では、26位タイで初の賞金をゲットした。今大会終了時点で、シード選手を除く9月末までの優先出場権を決めるリランキングが適用される。
現在成沢は、同ランク71位と厳しい状況だが、「まずあした、バーンと一番いいスコアをだしたい」。上位を一気にごぼう抜きして、1試合でも多くの出場権を手に入れる。