ファイターズ
阪口1軍初出場初ヒット 両親の前で記念の一打「とてもうれしい」
■日本ハム2ー0ソフトバンク(10日、ペイペイドーム)
石川の146キロ直球を中前へ
手も足も出ない状況から、愚直に食らいついた。ドラフト4位ルーキーの阪口楽内野手(19)が「9番・DH」で1軍デビューを飾った。2三振を喫した後の第3打席。ソフトバンクの石川から中前に運び、記念の初ヒットが生まれた。プロの一歩を刻み「本当に素晴らしい投手からヒットを打てたので、とてもうれしい気持ちです」と声を弾ませた。
2打席目まで直球はフェアゾーンに飛ばず、追い込まれてからのパワーカーブには、全く対応できなかった。力の差を見せつけられるような連続三振。2軍で対戦した投手の球とは別物で「真っすぐは本当にすごかったんですけど、変化球が見たことないような変化だった」と面食らった。
京都から両親が駆けつけていた。このままでは終われなかった。七回は追い込まれても粘り、5球目の146キロ直球をはじき返した。当たりは詰まっていたが、二遊間を抜けた。
BIGBOSSが記念球確保「おめでとう」
新庄監督はベンチを出て、記念球を確保。「狙う勇気は大事。真っすぐ一本でいくと思う。見たことないんだもん、1軍のピッチャー」と高卒新人の気持ちを代弁し「最後に真っすぐが来て、ヒットを打てた。あとはもう経験。それ以外ないですね。おめでとう」と優しく祝福した。
左の大砲候補として期待されている阪口。まだ課題は多くても、一流投手から泥臭くもぎ取った1本を通じて、未来に広がる可能性を示した。