伝説級の活躍を―。１３日から楽天との２連戦に臨む日本ハムは１２日、静岡・草薙球場で全体練習を行った。７月に入り、４本塁打をマークしている清宮幸太郎内野手（２３）は居残り特打を敢行するなど、汗を流した。同球場を訪れたのはルーキーイヤーだった２０１８年以来。レギュラー争いまっただ中の若きスラッガーは「もっともっとアピールしたい」と鼻息が荒い。

屋内練習場で居残り特打「量を打ちたい」

　午前中から雨が降っていたことで屋内練習場は蒸し暑く、不快指数が高い状態だった。それでも清宮は全体練習が終わった後も、居残り特打を行った。「休み明けですし、ちょっと量を打ちたい」と、打撃投手を務めた稲葉ＧＭが投じるスローボールを何度も打ち返した。

　清宮が静岡・草薙球場を訪れるのは、新人だった２０１８年以来となる。同年８月２１日のソフトバンク戦で１軍再昇格を果たし、すぐさまプロ２号を放った相性のいい球場だ。かつて、沢村栄治とベーブ・ルースが対決したことでも知られる同球場。清宮は「ベーブ・ルース級の活躍ができるように頑張ります」と、レジェンドに引けを取らないような活躍を誓った。

　レギュラー奪取へのサバイバルは激化している。新庄監督は後半戦が始まる２９日の楽天戦から、来季以降の戦いに向けて、ポジションや打順を固定していく考えを示した。７日のロッテ戦前のミーティングで通達され、選手たちの目の色は明らかに変化した。

７月に入って９戦４発　ＯＰＳは驚異の１.201

　同じくして、清宮の状態も上がってきた。７月は９試合に出場し、打率.３１３、４本塁打を記録。総合的な打撃貢献度を表す指標とされるＯＰＳ（出塁率＋長打率）は驚異の１.２０１だ。前半戦残り１０試合に向けて「打って、守って、全力でやるだけ。やることは変わらないんですけど、もっともっとアピールしたいです」と貪欲さは失っていない。

　チームは首位・ソフトバンクに同一カード３連勝を果たすなど、４連勝中だ。この静岡の地で、さらなる浮力を生み出せるか。「せっかく来てくれるファンの人たちのためにも、いいところを見せられたら」と清宮。大きな花火を打ち上げ、静岡のＦ党を喜ばせる。