コンサドーレ
《平川弘のCool Eye》鹿島戦はゴール前の迫力不足 人数かけて確率高める意識を
10日に対戦した鹿島はFW上田がベルギーに移籍し、チームの核であるFW鈴木も体調不良で欠場。さすがの鹿島も攻撃に鋭さがなく、0―0。札幌がゲームを支配していただけに、金星を挙げて自信を取り戻したかったのだが…。
札幌はけがからの復帰が予想されたFW小柏がメンバーから外れ、DF福森もベンチスタート。苦しい台所事情だったが、涼しいドームでのゲームだったこともあり、選手たちの動きは良かった。
やはり酷暑のアウェー戦に比べると体は軽そうである。FWエベラウドとMF土居の2トップをうまく抑え込み、起点をつくらせなかったことで札幌はボール保持率で優位に立った。そのポゼッションも、ただ後ろで回しているだけの退屈なものではなく、右サイドのMF金子を軸に鹿島に脅威を与えるものであった。
それだけに得点を奪えなかったことが残念であった。最後のゴール前での迫力不足。具体的にはエリア内に入っていく人数が足りなかった。少ない人数で決め切れるほど、今の札幌に決定力のある選手はいない。人数をかけて、ゴールの確率を高める意識が必要だ。
次節は敵地での柏戦(16日)。柏は現在5位と好調で、鹿島同様、隙がなく、守備も堅くて嫌らしい相手。またアウェー戦で厳しいゲームになるが、ここで勝ち点を奪えないと降格圏が近づき、残留争いに巻き込まれることになる。(本紙評論家)