「4番・捕手」野村誕生!?ビッグボスが来季のコンバート思案「試す価値ある」
あるぞ、4番・キャッチャー野村! 日本ハムの新庄剛志監督(50)が、三塁を本職とする野村佑希内野手(22)を来季から捕手に挑戦させる計画を温めている。持ち味の打撃を生かすことが狙いで、1カ月半ほど前に本人にも通達済み。異例ともいえるビッグボス流の大胆コンバートで、打てる正捕手が誕生するかもしれない。
今季リーグ最多タイ8失策「余裕がないというか…」打撃にも悪影響
突如浮上した仰天のコンバート案。野村の捕手挑戦プランについて語る新庄監督の表情は真剣そのものだった。
「ジェイの来年、キャッチャー案というのも面白い。試す価値あるかな。配球も覚えてくれたらいいし、プラスには、めちゃくちゃなると思う。膝とか、捕手の経験がないから、慣れるのに時間がかかるとは思うけど。『4番・キャッチャー』とか面白いと思う」。
プロ4年目の野村は、花咲徳栄高時代は投手兼一塁手として活躍し、プロ入り後から三塁に挑戦。持ち味の打撃を武器に、レギュラーの座をつかんだが、守備面では今季リーグワーストタイの8失策と不安を露呈している。
指揮官は「サードを守っていると、余裕がないというか、エラーとかをした後の打撃にも響いてきている感じがする」と分析する。
野村本人には、1カ月半ほど前に伝えたという。当時の様子についてビッグボスは「ポカーンって。あさってぐらいから、BOSS組(2軍)でキャッチャーやらされると思ったみたい。俺、来年という言葉を使ってなかったから」と回顧。「とりあえず、オフにはキャッチャーミットを用意させる。(メジャー屈指の捕手)モリーナモデルを頼んでおきますと言っていました」と明かした。
秋季キャンプから練習開始「3、4年後に3割1分、20発打てば、始めたことが正解に」
シーズン終了後、すぐに動きだす。宮崎フェニックスリーグ、秋季キャンプから捕手の練習を開始する予定。「シンプルに捕る、ワンバンで力を抜いて落とす。あとはブルペンで何球も捕れば、(長く)野球やっているから捕球に関しては問題ない。あとはセンス。違うなと思ったら、何カ月も練習させることはない」と計画を語った。
捕手から内、外野手に転向した例は多いが、今回のケースは超異例。選手としての幅を広げてあげたいという新庄監督の親心がある。「3、4年後にキャッチャーでレギュラーとして3割1分、20発ぐらい打っていたら、始めたことが正解になる。キャッチャーはけがとかなければ、寿命は長くできる」と力説した。
ビッグボスらしい斬新なアイデアは、選手の成長を促すため。競争が激しくなれば、激しいほどチームは強くなる。