高校野球
北海2年連続聖地へ完勝発進 井樫が南大会1号
▽全国高校野球選手権南北海道大会1回戦 北海6ー0函大柏稜(18日、札幌円山)
南北で3試合が行われた。南大会1回戦で北海が6―0で函大柏稜に完勝した。井樫太希左翼手(3年)が南大会第1号となる本塁打を放ち勝利に貢献した。
支部予選決勝から2戦連発
伝統校のクリーンアップを任された北海の5番・井樫が、南大会1号を左中間芝生席に叩き込んだ。支部予選決勝から2戦連発となる一撃が、ビッグイニングの火付け役となった。
これまで下位で起用されていたが、思い切りの良さを買われ、5番に〝昇格〟した。1点リードの二回、自身の南大会第1打席。「外角直球を狙い、ライト前に打つ意識」で待ち構えた。
カウント2―2からの6球目、真ん中高めに甘く入ったスライダーだった。狙い球とは違ったが「反射的に振り抜いた」と体が反応した。「先頭打者だったのでチャンスをつくろうと思ってました。結果的に入ってくれてよかった」。まだ試合の序盤だったので「表情には出さなかった」と、笑顔を封印し、心の中で2戦連発をかみしめた。
この一打で打線に火がついた。二回に一挙4得点と試合の主導権を握った。井樫は「1回戦を突破し、まだみんなで野球ができることがうれしい。自分たちの野球ができれば勝てると思うので、次も絶対勝ちたい」と気合を入れた。
全国最多40度目の出場狙う
守っては先発した岡田彗斗(2年)、九回に登板した背番号1の熊谷陽輝(2年)を含む投手陣4人が、5安打無失点11奪三振と完封リレーを完成させた。選手層の厚さも見せた好発進。井樫も言い切る「守備からリズムをつくる野球」で、2年連続、そして47都道府県で、どの高校もなしえていない40度目の夏の甲子園へ向け、弾みをつけた。