ファイターズ
2021/09/24 11:08

栗山継投裏目 救援失敗で逆転負け

■日本ハム3-5オリックス(22日、京セラドーム)

 またも10勝お預け―。日本ハムは22日、オリックスと対戦し、3―5で逆転負けした。2桁勝利に王手をかけていた道産子ルーキー右腕の伊藤大海投手(24)が六回まで無失点投球を続けたが、七回に落とし穴が待っていた。先頭から3連打を浴び、その後1点を失って、なおも1死満塁となった場面で無念の降板。3番手の鈴木健矢投手(23)が逆転の走者一掃3点三塁打を浴びるなど、リリーフ陣も踏ん張れなかった。

 快勝ペースが、たった1イニングで一転した。3点リードの七回、先発の伊藤が1死満塁から伏見の左前適時打で1点を返されたところで、栗山監督は交代を決断した。まずは宮西を投入。百戦錬磨の左腕は1点を与える形となったが、冷静に1番・福田を遊ゴロに仕留めた。しかし、続く宗に四球を許したのが痛恨だった。
 なおも1点リードの2死満塁。打席には3番・紅林。この日のヤマ場を迎えた場面でマウンドに送ったのは横手右腕の鈴木健だった。指揮官は「あそこの(場面で)、右の強いバッターに投げなきゃ、いる意味ない」。登板6試合連続無失点中の2年目右腕に託したが、右中間を破られる走者一掃の逆転三塁打を浴び、継投は裏目に出た。2位・オリックスとのカード初戦は悔しい逆転負けとなった。
 チーム防御率3・47はリーグ2位と安定しているが、奮闘してきた投手陣にも疲労が見え始めた。開幕から先発ローテーションで回り続けている伊藤はもちろん、今季から加入した池田も同様だ。ここまで1軍16試合に先発しているが、この日は2軍ヤクルト戦でリリーフ登板。4回9失点と炎上した。
 来日後、最多となる38試合に登板しているB・ロドリゲスも前日21日に出場選手登録を抹消された。栗山監督が「人生で初めて、こんなに登板数をこなして。10日間しかあげられないからね、とロド(B・ロドリゲス)には言った」と休息を与えた。
 主に八回を担ってきた助っ人右腕の不在は大きく、この日の継投にも影響した。伊藤の降板時を振り返った指揮官は「堀が後ろ(八回)に下がっているので、左で宮西か上原か、というところ。さすがに先発やってた上原に、あそこの状況で酷かなと思って。あそこで何かできるのは宮西しかいない」と説明した。
 シーズンも最終盤に突入。東京五輪による1カ月の中断期間があったとはいえ、疲れはピークに達しているはずだ。今こそ、この日登板した鈴木健や、きょう23日に先発する立野など“新鮮力”の躍動が求められる。(十島功)

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