母校・苫中央の躍進に燃えた!急きょ先発の根本が5回2失点力投も援護なく2敗目
■日本ハム0-2オリックス(20日、京セラドーム)
吉田正をスライダーで三振も2打席目は痛恨被弾「やっぱりあっちが上手でした」
急きょ回ってきたチャンスを生かし切れなかった。新型コロナ感染による離脱者が出た影響で、高卒2年目の道産子左腕・根本悠楓投手(19)が約1カ月半ぶりに先発。5回3安打2失点と試合をつくったが、打線の援護に恵まれず2敗目(1勝)を喫した。
「試合はつくれたんですけど、途中で制球を乱して、すぐ修正できなくてリズムが悪かったので、そこは反省点かなと思います」
得意のスライダーも、大打者に2度は通じなかった。一回の吉田正との対戦では、カウント2-2から「しっかり腕を振って投げられた」と外角低めへ投げきり、空振り三振。しかし、三回1死一塁の第2打席では同じスライダーが甘く入り、右中間スタンドへ決勝2ランを叩き込まれた。相手主砲は、これで7年連続の2桁アーチ。「前の打席で空振りしていたので、もう一回、スライダーいっても大丈夫かなと思ったんですけど、やっぱりあっちが上手でした」と脱帽するしかなかった。
負けはしたが、3カ月半ぶりに立った京セラドームのマウンドで成長は示した。プロ初先発だった4月1日のオリックス戦では1失点ながら、4四球と制球を乱し四回途中で降板。責任を果たせなかった。そこからプロ初勝利を挙げるなど経験を積み、この日も失点後の四、五回を3者凡退に抑えて粘りを見せた。「(成長は)少しですね」。一歩ずつだが、確実に前進を続けている。
後輩たちへエール「元気よくやってもらえたら」
母校の躍進がエネルギー源になっている。苫小牧中央高野球部は同日、南大会で準決勝に駒を進めた。登板前に結果をチェックした〝先輩〟は、負けじと奮闘。試合後にはあと2勝で甲子園出場が決まる後輩たちへ「すごいなって思いました。(次戦が25日で)ちょっと休みがあるので、また元気よくやってもらえたら」とエールを送った。
チームは離脱者が相次ぎ、4連敗と苦境に立たされている。投手陣の現状も苦しく、上沢が右足中指の骨折、加藤は新型コロナ感染と左右の柱を欠く。それでも、根本にとってはアピールの絶好機だ。次回登板でさらなる進化を見せ、今季2勝目と先発ローテーション入りをつかんでみせる。