ファイターズ
立野5回2失点で3勝 憧れ田嶋に勝利
■日本ハム4-2オリックス(23日、京セラドーム)
社会人時代の思い出が詰まったマウンドで、憧れの人に投げ勝った。先発の立野が、5回2失点の好投で3勝目。「ここで一つ勝てたのは僕にとって大きいのかなと思います」と笑顔が弾けた。
京セラドームは野球人生を変えた場所だ。東海理化時代に出場した18年秋の日本選手権で、自己最速150キロを計測しチームの全国大会初勝利に貢献。一躍、翌年のドラフト候補に浮上した。
再び大台突破を目指し、この日の登板中には何度もスコアボードの球速表示をチラ見。しかし、最速149キロと及ばず。「何回か出そうとしたんですけど…。衰えているんですかね」と苦笑いしたが、力強い直球を中心にカーブとスプリットを交えてアウトを重ねた。
社会人時代に大きなインパクトを受けた田嶋との投げ合いだった。1年目の17年、都市対抗でJR東日本のエースとして君臨した左腕の試合を観戦。「こういう人がプロに行くんだって憧れました。1週間前から調べて、木曜日だったら田嶋さんが来る。ヨッシャー、やったるかっ」と闘志を燃やしていた。
気合十分の投球を披露。日本ハムのユニホームに身を包んで帰ってきた男が、成長の証しを示した。(中田愛沙美)