高校野球
旭東 53年ぶり11度目の正直ならず
▽全国高校野球選手権北北海道大会決勝 旭大高7-1旭東(24日、旭川スタルヒン)
「OBの期待を背負っていたので、悔しい…」
創部120年目の悲願達成はならず―。旭東は53年ぶり11度目の夏の決勝進出も、最後は力負け。遊撃で先発し、八回にマウンドに上がった今津慶介主将(3年)は、「相手の執念を感じた。東高のOBの期待を背負っていたので、悔しい」と、ここまで続けた快進撃がついにストップしてしまったことに肩を落とした。
一回に3点を奪われると、四回まで打線が沈黙。先発・窪田航樹投手を援護できなかった。六回1死二塁から、今津が左前打を放って好機を広げたが、後続がスクイズを失敗するなどリズムをつくれなかった。それでも最後まで諦めずに九回に1点を返すと、三塁側の旭東応援スタンドからはこの試合一番の歓声が響いた。
試合後の優勝校へのヒーローインタビューが行われている間、ベンチでただ一人、立ちながら眺めていた今津。相手の旭大高には小中学時代のチームメートが3人いた。「ここで戦えて光栄」。かつての球友たちと甲子園を懸けて戦えたことに感謝した。悲願は後輩へと引き継がれた。