夏季スポーツ
2022/07/24 20:30

総理大臣杯大学サッカー道大会 岩教大が3年ぶり王座奪回

前半16分、岩教大のMF縄田(中央左)先制点を決め仲間と喜ぶ

■総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント道大会決勝、岩教大3-0札大(24日、札幌厚別公園競技場)

 岩教大が宿敵の札大を3―0で下し、3年ぶり7度目の優勝を飾った。昨年度は無冠に終わり全国大会出場を逃したが、今季は心機一転、システム変更や意識改革に取り組み、王座に返り咲いた。岩教大と準優勝の札大は8月18日から開催される全国大会に出場する。

昨年度無冠の悔しさをバネに

 宿命のライバルに借りを返し、王座を奪回した。前半16分、FW藤原進士郎(3年)のシュートがクロスバーに当たり下に跳ね返ったボールをMF縄田脩平(4年)が頭でねじ込む。「藤原が打つと思っていたので、詰めていた」(縄田)。後半開始からの札大の猛攻をしのぎ、同27分にFW黒崎晧嗣(1年)、37分にMF河合悠人(4年)が個人技で決め快勝した。

 停滞した雰囲気を変える必要があった。2010年から、総理大臣杯、インカレ、天皇杯のいずれかの全国大会に出場していたが、昨年度は無冠に終わった。札大には総理大臣杯1―2、道学生リーグでは0―3と苦杯を喫し全国出場を逃した。

守備重視のシステムに変更

 名将・越山賢一氏(現道サッカー協会会長)の後を継ぎ、3年目となる安部久貴監督は、従来の4―3―3システムから3バックへの変更を決断。従来のパスサッカーを生かしながらも、守備重視にシフトチェンジ。選手も縄田主将ら4年生中心に「オープンマインド」をモットーに皆で話し合い、受け入れる姿勢を徹底した。3月の関西遠征では3バックで「メチャクチャやられて」(縄田)4バックに戻す意見もあったが、監督を含め話し合いを重ね戦術への理解を深めてきた。

 フィジカル不足を痛感したためオフシーズンは筋力トレーニングも強化し、札大と競り合いも互角に渡り合った。「選手が一番悔しい思いをしていたし、彼らの成長をすごく感じています。結果を出してくれて感謝したい」と安部監督。復活ののろしを上げた岩教大が全国でも旋風を起こす。
 

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